カワサキZの看板に偽りなし? ネイキッドスポーツZ125PRO 試乗インプレッション
MotorFan / 2018年9月7日 16時25分
カワサキZ。今はスーパーネイキッドを象徴するネーミングとして知られZ1000を筆頭にシリーズ化されている。その末弟に位置するのが今回試乗したZ125PROだ。前後に12インチタイヤを履いたミニバイクである。 REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru) PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
カワサキZ 125PRO……345,600円〜
全体的にゴツく塊感のある立派なフォルムのZ125PROだが、人がまたがるとちょこんと可愛い。このデフォルメ感がなんともユニーク。それでいて、ヘッドランプや同カウル、倒立式フロントフォーク部までカバーするフェンダーデザイン等の雰囲気は立派にZシリーズ一連の流れを感じさせてくれる。
一見ガッチリと骨太なフレームに見えるのは、サイドの樹脂カバーデザインによるもので、実際のフレームはパイプバックボーンタイプ。空冷の2バルブSOHC前傾単気筒エンジンを搭載。ブラックアウトされた小さなアンダーカウル後方に同じく黒いアンダーマフラーを配し、右側に排出する。一見それがマフラーであるとは気付かせない、溶け込んだデザインが斬新だ。
バイクビギナーに優しい102kgの軽量ボディ
780mmのシート高は、股がった瞬間に窮屈感のないライディングポジションを覚える。足つき性はとても良く、膝にゆとりを持った上で両足は楽に地面を捉えることができた。車体やシートはサイズ的に十分な厚みがあり座り心地もシッカリした感じ。車両重量は102㎏。近頃人気のスーパーカブ110とくらべると3kgほど重いが、全高と全幅はカブを凌ぐレベルで取り回す感覚は見た目よりも軽快に扱え、不安感の無い乗り味はビギナーライダーのための入門用としても適している。もちろんベテランライダーにとっても、コンパクトな車体の気楽な乗り味は魅力的。さらに車庫や駐輪場の省スペース化に貢献できるサイズは日常的な足として活用した時も痛快な機能性を発揮してくれることは間違いない。
ラフに走れるワイドレンジな出力特性
さて、右手のセルボタンを押すと、スルッとクランキングされて始動性は良好。操作系は左手レバーによるマニュアルクラッチ操作が必要。もちろんシフトもマニュアルで左足操作のリターン式。ミッションはギヤレシオがワイドに設定された4段式が採用されている。
走り始めると各ミッションと出力特性との相性がとても良いことがわかる。指針式アナログ表示のタコメーターは9750rpmからがレッドゾーン。そこまで回そう(回したい)とは思わないが、大体3000~9000rpmまでのワイドレンジで発揮される頼れるトルクはとても柔軟。一旦走り始めてしまえば、例えばシフトダウンを不精するような走りも難なく耐えてくれる粘り強さがある。
つまりライディングにシビアな操作を要求されない寛容な乗り味があるのだ。12インチのタイヤは街での安心感も高い。時おり遭遇する大きなギャップでは、突き上げの厳しさにビックリさせられることもあったが、操縦性に対する不安はない。
125ccというカジュアルな排気量でありながらも、十分にバイクらしさを楽しめてしまう。Zの名を引き継いでいるのは伊達ではないなと、ヘルメットの中で自然と頬が緩んでいる自分に気付く愉快な乗り味に魅力を覚えた。
ディテール解説
足つきチェック(身長170cm)
カワサキZ125 PRO……345,600円
■主要諸元■
全長×全幅×全高:1,700mm×750mm×1,005mm
軸間距離:1,175mm
最低地上高:155mm
シート高:780mm
キャスター/トレール:26°/69mm
エンジン種類/弁方式:空冷4ストローク単気筒/SOHC 2バルブ
総排気量:124cc
内径×行程/圧縮比:56.0mm×50.6mm/9.8:1
最高出力:7.1kW(9.7PS)/8,000rpm
最大トルク:9.6N・m(0.98kgf・m)/6,000rpm
始動方式:セルフスターター
点火方式:バッテリー&コイル(トランジスタ点火)
潤滑方式:ウェットサンプ
エンジンオイル容量:1.0L
燃料供給方式:フューエルインジェクション
トランスミッション形式:常噛4段リターン
クラッチ形式:湿式多板
一次減速比/二次減速比:3.409(75/22)/2.142(30/14)
フレーム形式:バックボーン
懸架方式:前 テレスコピック(インナーチューブ径 30mm) 後 スイングアーム
ホイールトラベル:前100mm 後104mm
タイヤサイズ:前100/90-12 49J 後120/70-12 51L
ホイールサイズ:前12×MT2.50 後12×MT3.50
ブレーキ形式:前シングルディスク 200mm(外径) 後シングルディスク 184mm(外径)
ステアリングアングル(左/右):42°/ 42°
車両重量:102kg
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
燃料タンク容量:7.4L
乗車定員:2名
燃料消費率(km/L):
50.0km/L(国土交通省届出値:60km/h・定地燃費値、2名乗車時)
54.2㎞/L(WMTCモード値 クラス1、1名乗車時)
最小回転半径:2.1m
価格:
メタリックスパークブラック×パールミスティックグレー(345,600円)
キャンディパーシモンレッド×メタリックカーボングレー( 353,160円)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
50ccスクーターは滅びず!! 月木レーシングのオリジナルブランド「Tsukigi Motorcycle Company」から2種類の新型車登場
バイクのニュース / 2025年1月11日 7時30分
-
ジュニアかSGか!? メグロの軽二輪が60年ぶりに復活!! 快活な走りが味わえる
バイクのニュース / 2025年1月3日 12時10分
-
ホンダの元祖アドベンチャーは原付だった!? 極太タイヤの「ノーティダックスホンダCY50」とは
バイクのニュース / 2024年12月31日 19時40分
-
強烈な個性が溢れるホンダ「ドリームCS71」 スポーツ時代の花形登場!
バイクのニュース / 2024年12月24日 19時40分
-
セローなき今、“シェルパ”復活にファン注目!カワサキ「KLX230シェルパ」はアウトドアに最高の相棒だ
レスポンス / 2024年12月16日 12時0分
ランキング
-
1うどんVSそば 健康に良いのはどっち? 管理栄養士に聞いて分かった“摂取のメリット”
オトナンサー / 2025年1月11日 20時10分
-
2「4種類のマグロ」、どれが“値段が高い”か分かりますか?プロに聞く「マグロ」の見分け方
日刊SPA! / 2025年1月11日 15時54分
-
3どんなにヤバい医者でも一生医者でいられる…それでも医師免許を「更新制」にしてはいけないワケ
プレジデントオンライン / 2025年1月11日 18時15分
-
4「正月だけで3キロ以上太った」衝撃の3割超! “正月太り”経験者の「罪悪感を持ちながらもつい食べ過ぎるもの」トップがリアルだった
オトナンサー / 2025年1月11日 21時40分
-
5雪が降ったら「ワイパーを立ててはいけない」ってマジ!? 冬の“常識”雪国では「非常識」だった?
くるまのニュース / 2025年1月11日 12時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください