強い配管を効率的なめっきで実現する:クーパー・スタンダードのMagalloy
MotorFan / 2018年9月5日 20時5分
アメリカの部品サプライヤーであるクーパー・スタンダード・オートモーティブは、日本法人の新本社とエンジニアリングセンターを2018年9月に横浜に開設した。約502.5平方メートル の広さを持つ新本社とエンジニアリングセンターは、日本の自動車メーカーに製品開発・技術サービスをフルサポートしていくという。そこで、同社のエンジニアに製品・技術について聞いた。
プレゼンテーション資料には「自動車用配管の耐久性改善を可能にする次世代の金属メッキ加工」とあり、「Galfan層の厚さ制御を改善」「最外層の接着能力を改善」「ベースチューブの耐食性能を改善」などの技術を盛り込んだうえで、燃料/ブレーキ/クーラント/変速機フルードクーラーなど、耐食性能を求める単層ないしは複層式の配管に用いることが用途として挙げられている。
本製品の長所と特長がいまいちわからなかったので、エンジニア氏にうかがってみた。そもそも従来品とは何が異なり、どこにメリットがあるのだろう。
燃料タンクからエンジンまでのフュエルラインや前後左右輪へのブレーキラインなど、フロア下やエンジンルームなどで露出している金属配管の耐久性を高めるために次世代のめっき技術を用いているのがMagalloyの特長だという。つまり、走行中や運転中の飛散物や突起物による衝撃に対して、めっきがはげないようにしているのが目的である。てっきり、フルード類に対する耐食性能の向上だとばかり勘違いしていた。内側ではなく、外側への施工である。
では、どのように「次世代めっき」かというと、ふたつの大きな技術がある。ひとつはめっきの種類、もうひとつはめっきの施工方法だ。
種類については、従来の電気亜鉛めっきに代えて溶融亜鉛アルミめっきを用いている。これがGalfanと呼ばれるめっき層だ。
施工方法の特長としては、めっき槽に浸けたあとにその名称の由来でもある磁場中に管を通し、磁力によってめっき厚を均一にするとともに、表面の組織を安定化させるプロセスをとる。従来の工法では、溶融された亜鉛アルミめっき槽を通ったチューブに対してエアを当てて膜厚を調整していた。しかしこうすると水平に管を流しているだけに重力の影響を受けてしまい、管の上下でめっきの厚さが異なってしまった。ちなみに従来品のめっき厚が25μm程度なのに対して、Magalloyは9〜20μmと、薄さも実現しているのも美点だ。
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