三菱重工、工場向けエネルギーソリューションENERGY CLOUD Factoryの提供を開始
MotorFan / 2018年9月7日 7時20分
三菱重工業は、独自のAI・IoT技術を活用した工場向けエネルギーソリューション「ENERGY CLOUD Factory(エナジークラウドファクトリー)」の提供を開始し、先行して実証向けに導入した三菱重工航空エンジン株式会社の本社工場(愛知県小牧市)で得られた成果を反映させ、このほど三菱日立パワーシステムズ(MHPS)の高砂工場(兵庫県高砂市)への展開を開始した。
ENERGY CLOUD Factoryは、三菱重工業が提供する総合的なエネルギーソリューションサービスであるENERGY CLOUD Service (エナジークラウドサービス) の工場向けパッケージだ。その特徴は、独自開発した設備稼働データ取集システム「Netmation eFinder(ネットメーションイーファインダー)」で取得したデータにもとづき、生産設備の稼働率やエネルギー消費量を見える化するとともに、生産プロセスにおける生産性とエネルギー消費の指標を融合させた独自の新たなKPI (Key Performance Indicator:重要業績評価指標) として設定した「ENERGY CLOUD Score (エナジークラウドスコア)」により工場の総合的なパフォーマンス評価を可能にすることだ。
さらに、独自のAI技術により将来の工場パフォーマンスを予測し、予防保全や操業最適化など工場管理の高度化にもつなげることが期待できる。
一方で、MHPS高砂工場では、1997年に完成したガスタービン複合サイクル発電プラント実証設備(通称:T地点) での実証試験、1999年に完成した遠隔監視センターでの発電設備のモニタリングなど、長年にわたる経験と実績に裏打ちされた最先端のデジタライゼーションを実現している。これらとENERGY CLOUD Factory を組み合わせ、例えば発電設備の設計・製造から発電設備の運用まで一貫した低コスト化や省エネ化が達成可能な最先端の工場を目指す。
三菱重工グループは、MHPS高砂工場に代表される大型受注品工場をはじめ、ロケット、航空機から各種プラント、家庭用エアコンやターボチャージャーなどの量産品まで多様な生産品とそれに伴う幅広い工場運営のノウハウを蓄積している。三菱重工業は、これらの知見と総合力を強みとして、三菱重工グループならではのAI・IoT技術を活用した工場向けエネルギーソリューションを提供し、引き続きエネルギーに関する様々な課題の解決に取り組んでいく。
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