パナメーラGTS/パナメーラ・スポーツツーリスモGTSはシンプルに走りを楽しめる快作だ
MotorFan / 2019年1月2日 12時0分
パナメーラとシューティングブレークのスポーツツーリスモに最上位グレードとの中間を埋めるスポーティなグレードとなるGTSが追加された。460㎰を発生する4.0ℓV8ツインターボを搭載し、0→100㎞/hは4.1秒を誇る俊足サルーンのGTS両モデルをサーキットで存分に堪能した。 REPORT◎山崎元裕(YAMAZAKI Motohiro) PHOTO◎Porsche AG
ポルシェ・パナメーラ&スポーツツーリスモのラインナップに、新たに「GTS」が追加設定されることになった。904カレラGTSを始祖とする伝統の称号を受け継ぎ、これまではパナメーラでも自然吸気モデルの最強版としてカスタマーから好評を博してきたGTSだが、現行パナメーラに新設定されたGTSは、460㎰の最高出力と620Nmの最大トルクを発揮する、4.0ℓのV型8気筒ツインターボエンジンに8速ATを組み合わせて搭載。
駆動方式は電子制御マルチプレートクラッチによるアクティブ4WDシステムでPTM(ポルシェ・トラクションマネージメント)を採用する。参考までに燃費性能は、サルーンで10.3ℓ/100㎞。同様に最高速は292㎞/hと発表されている。
エクステリアやインテリアでも、GTSには独自のディテールが与えられている。エクステリアではスポーツパッケージが標準装備となるほか、前後のバンパーやサイドステップ、テールエンドに備わるポルシェのレタリングなどはスポーティなブラックを採用。前後のホイールは20インチがスタンダードサイズだが、オプションでは21インチを選択することもできる。
インテリアもGTSのキャラクターを主張するかのように、実にスポーティで魅力的なフィニッシュだ。ポルシェ・アドバンスドコクピットを採用するほか、ポルシェ・コミュニケーションマネージメントやポルシェコネクトプラスなどの最新装備はそのまま継承。さらにヘッドアップディスプレイも、このGTSから標準化されることになった。
視覚的には、個人的によりスポーティなスタイルに思えるのはスポーツツーリスモの方だが、走りはサルーンボディの方がやや魅力的だ。その印象を特に決定づけているのは、3チャンバー式エアサスペンションによる乗り心地で、スポーツツーリスモは低速域では、若干タイヤの動きに重さを感じるような場面があった。
そのような印象を一切感じさせずに、常に滑らかな乗り心地と素晴らしいスタビリティを両立させているのがサルーンモデルのサスペンションである。
今回のプログラムでは、かつてF1GPも開催されたバーレーン・インターナショナル・サーキットでの試乗も含まれていたが、ここで感じることのできたナチュラルなハンドリング、そしてドライウエイトで2tに迫る重量を意識させない走りは、ポルシェが満を持してパナメーラのラインナップに追加したモデルだけのことはある。
パナメーラには、2タイプのPHVを含め、幅広い選択肢がある。このGTSはその中でも、とりわけシンプルにドライビング・ファンを楽しみたい、というカスタマーのためにあるモデルと評してよいだろう。
※本記事は『GENROQ』2019年1月号の記事を再編集・再構成したものです。
ポルシェ・パナメーラGTS〈パナメーラGTSスポーツツーリスモ〉
■ボディサイズ:全長5053×全幅1937×全高1417〈1422〉㎜ホイールベース:2950㎜■車両重量:1995〈2025〉㎏■エンジン:V型8気筒DOHCツインターボ総排気量:3996㏄最高出力:338kW(460㎰)/6000〜6500rpm最大トルク:620Nm(63.2㎏m)/1800〜4500rpm■トランスミッション:8速DCT■駆動方式:AWD■サスペンション形式:ⒻダブルウイッシュボーンⓇマルチリンク■ブレーキ:Ⓕ&Ⓡベンチレーテッドディスク■タイヤサイズ(リム幅):Ⓕ275/40ZR20(9.5J)Ⓡ315/35ZR20(11.5J)■パフォーマンス最高速度:292〈289〉㎞/h0→100㎞/h加速:4.1秒■環境性能(EU複合モード)燃料消費率:10.3〈10.6〉ℓ/100㎞CO2排出量:235〈242〉g/㎞
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
限定モデル Audi A1 Sportback urban chic edition 発売
Digital PR Platform / 2024年5月9日 13時15分
-
スポーツカーなみの実力を持つヒョンデ「IONIQ 5 N」は乗る人を楽しませてくれる機能が盛りだくさん
&GP / 2024年5月6日 19時0分
-
マセラティの新型V6エンジン「ネットゥーノ」を味わって気づいた、バルサミコ酢との意外な共通点とは
レスポンス / 2024年5月1日 12時0分
-
惚れ惚れとするスタイリングに、“ネットゥーノ・エンジン”を搭載!マセラティ「グラントゥーリズモ」で再認識したエンジン車の魅力
&GP / 2024年4月27日 21時0分
-
ポルシェ『カイエンGTS』改良新型、日本での予約を開始---価格は1868万から
レスポンス / 2024年4月22日 14時30分
ランキング
-
1キー局決算で見えた「TVerによる驚きの配信収入」 50億円規模の事業が3割も4割も伸びている
東洋経済オンライン / 2024年5月20日 12時0分
-
2「家を借りられない」「老人ホームにも入れない」身寄りのない“孤独な高齢者”が増加する日本を待ち受ける残酷な未来とは
日刊SPA! / 2024年5月20日 8時52分
-
3【青汁】血糖値、便秘、高血圧を改善… 夕食30分前に飲むと睡眠の質向上も
日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年5月20日 9時26分
-
4白髪は禿げないのは本当? 目立たせないドライヤー活用法はあるのか?【プロに学ぶ「白髪染め」「白髪のぼかし」】
日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年5月20日 9時26分
-
5クルマに加工された「謎のツブツブ模様」なぜ必要? どうして車種によって有無がある? 気になる「不思議な印」の役立ち方とは
くるまのニュース / 2024年5月20日 14時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください