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MSF、米国によるガザ停戦決議の拒否権を「人道に反する一票」と批判

国境なき医師団 / 2023年12月12日 11時58分

ニューヨークの国連本部前で、医療への攻撃の停止を求めてアピールするMSFのスタッフら=12月6日 © Sara Kerens/The Associated Press

国連安全保障理事会で12月8日に開かれた緊急会合で、ガザでの人道停戦を求める決議案が、米国の拒否権行使により葬られた。

この会合は、ガザでの破局的な人道危機のさらなる悪化を防ぎ、この危機を終わらせるよう要請するため、グテレス国連事務総長が国連憲章第99条を発動したことを受けて開かれたものだった。

アラブ首長国連邦が提出した決議案は、即時の人道的停戦を求めるとともに、安保理がすべての当事者に対し、国際法上の義務、特にパレスチナとイスラエルの民間人の保護に関する義務を遵守するよう改めて求めていた。

国境なき医師団(MSF)USAのエグゼクティブ・ディレクターであるアブリル・ブノワは、米国の拒否権行使に行いて、以下の声明を出した。

「米国はガザでの大量殺害に加担」

爆弾がパレスチナの市民に降り注ぎ、広範な破壊を引き起こし続けている中、米国は再び自らの権限を行使し、国連安全保障理事会がガザでの停戦を求める試みを阻止した。この決議に拒否権を行使することで、米国は人道に反する一票を投じたことになる。

拒否権の行使は、米国が守ると公言している価値観とは対照的だ。ガザで続いている残虐行為に外交的な援護を与え続けることで、米国は国際人道法が選択的に適用される可能性があること、そして、ある人びとの命は他の人びとの命よりも軽いと示すことになった。

イスラエルは、無差別に市民や民間建築物を攻撃し、ガザの全住民を集団懲罰するのに等しい封鎖を続け、大量の強制移住を発生させ、医療や人道支援へのアクセスを拒否し続けている。一般市民が多大な被害を被っているにもかかわらず、米国は軍事作戦を実行するイスラエルに政治的・財政的支援を提供し続けている。人道援助関係者が膨大な支援ニーズに応えるためには、今すぐ停戦が必要だ。

拒否権を行使したことで、米国はガザでの大量殺害に加担したことになる。

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