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聖地「斎場御嶽 (せーふぁうたき)」行きのバスを自動運転に - 沖縄県南城市とNTT西日本の挑戦

マイナビニュース / 2024年4月16日 7時0分

画像提供:マイナビニュース

少子高齢化により公共交通機関を担うドライバー不足が深刻化しているいま、自治体にとって地域交通の維持・強化は急務だ。そんななか、沖縄県南城市はNTT西日本とともに自動運転EVバスの実証実験を行った。自動運転サービスは地域交通の課題に対する解になるのだろうか。

○地方で進むドライバー不足を解消するためには?

人口減少に伴い、少子高齢化が進む日本。その影響は地方に行くほど大きい。近年、物流業界におけるドライバー不足が深刻だが、バスやタクシーと行った地方の公共交通を担うドライバーはさらに不足している。昨今の高齢者の事故により免許返納も増え、免許非保有のお年寄りも増えているが、地方では自動車はまぎれもなく生活インフラだ。地域交通をどのようにして維持していくか、これは地方行政にとっての大きな課題と言える。

この課題への取り組みとして、いま注目を集めているのが自動運転サービスだ。沖縄県南城市は2月23日から29日にかけ、NTT西日本とともにドライバーの必要ない自動運転EVバスの実証実験を行った。自動運転サービスは実現可能なのか、またどんなハードルがあるのか。南城市とNTT西日本に伺った。

○3区間・約800メートルを走る自動運転EVバス

南城市役所 企画部 DX推進課の八幡正也氏は、「南城市は現在、補助金でバス路線を維持していますが、少子高齢化が進めばいずれ難しくなるでしょう。将来的に向け、赤字が増えていかないよう運営する方法を模索しなければなりません。今回の自動運転サービスもその可能性のひとつとして取り組んでいます」と、南城市における実証実験の目的について話す。

公共交通への課題を抱えていた南城市はいくつかの業者と検討を重ね、2023年8月ごろ、最終的にNTT西日本の提案を受け入れる。これには南城市とNTT西日本は、2022年5月13日に「南城市における情報化に関するICT連携協定」を締結しているという背景もある。

今回の実証フィールドは、知念岬公園駐車場から道の駅「がんじゅう駅・南城」、そして琉球王国の聖地として知られる「斎場御嶽 (せーふぁうたき)」までの3区間・約800m。

もともといくつか候補があったものの、斎場御嶽を訪れるには、「がんじゅう駅・南城」から徒歩で坂を上る必要があり、高齢者や小さなこどもたちは体力的に厳しい。また、実証実験を行うなら市民にも利用して欲しいという思いもあり、知念岬公園駐車場もルートに加えた。このルート上には信号機が少ないため、自動運転の実証フィールドとして適していた。

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