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東工大、「有機-無機ハイブリッドペロブスカイト」の新たな派生構造を発見

マイナビニュース / 2024年4月18日 15時54分

研究チームでは、昨年にも新規化合物「FA6Pb4I13.5(SCN)0.5」を報告しているが、今回の化合物も含め、新しいペロブスカイト派生構造「FAn+1Pbn-1I3n-1.5(SCN)0.5」として統一的に記述することができるという。n=∞ならペロブスカイトFAPbI3、n=5なら昨年の新規化合物、n=3なら今回の化合物となる。ここで1/nが柱状欠陥の存在量に対応することから、SCN-の導入量により構造を制御できることが明らかにされた。

加えて、この新しいペロブスカイト派生構造を持つ化合物系列では、欠陥量が増加する(nが小さくなる)と光学特性に寄与するPbI6八面体のつながりが途切れ、光学バンドギャップが大きくなることも判明。また今回の化合物は、PbI6八面体の二次元的なつながりに対応して、紫外線照射下で高輝度の赤色発光が示されたという。このことから、欠陥工学に基づくペロブスカイト探索をさらに推進することで、光機能材料としての発展も期待できるとした。

欠陥の整列に基づいた構造設計はこれまで、ペロブスカイト酸化物において盛んになされていたが、有機-無機ハイブリッドペロブスカイト化合物で系統的に欠陥の整列を制御した例はなかったとする。昨年と今回報告された化合物系列では、1/nが柱状欠陥の存在量に対応するという法則が発見された。今後はほかの整数でも新規構造が見つかることが期待されるとともに、ほかの元素や分子の組み合わせでもこの法則に基づいて次々に新規物質が見つかると期待できるとしている。
(波留久泉)



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