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早大など、コオロギの行動を個別かつ同時に定量化するAIシステムを開発

マイナビニュース / 2024年4月24日 21時3分

同システムを利用することで、観察者の主観的なバイアス無しにコオロギの行動パターンを分析することが可能となり、従来の通過センサベースの手法よりも多様なデータを得られるようになったという。特に、睡眠様状態を従来の不動時間ではなく、姿勢に焦点を当てて推定することに成功し、より正確な睡眠様状態の評価が実現されたとする。

今回の研究成果は、昆虫の日周リズムに関する深い理解を提供するだけでなく、昆虫の行動学研究における新しい可能性を開くという。特に、非侵襲的な手法を用いた行動分析の可能性を広げるものとする。一例として、今回の研究で用いられた技術と音響システムを組み合わせることで、コオロギが発する鳴き声など、個体間での聴覚コミュニケーションのメカニズムを解明する研究などへの展開が期待できるとした。

また、今回の技術による行動解析は、コオロギなどの食用昆虫の生産や農業害虫の管理に向けた生理生態の解明の他、さまざまな昆虫の日常的な振る舞いなどの解明が期待できるという。これにより、持続可能な農作物生産や生物多様性の保全、さらには昆虫学の楽しさの普及に寄与することが期待できるとした。

さらに、今回の研究で構築されたシステムは、コオロギに限らず、ほかの昆虫や小型動物にも適用可能な汎用性を持っているとのこと。今後の課題としては、さらに多くの昆虫種に対するシステムの適用や、行動分析の精度向上に向けたアルゴリズムの改良が挙げられる。また、行動データと遺伝子発現データの統合分析により、行動の分子生物学的基盤を解明する研究も期待できるという。研究チームは今回の研究成果を基盤とし、コオロギならではの魅力的な生物現象を探究していきたいと考えているとした。
(波留久泉)



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