NEC、金融機関におけるセキュアかつ柔軟性の高いシステム基盤を実現するサービス

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NECは4月25日、銀行、証券、保険などの金融機関におけるセキュアかつ柔軟性の高いシステム基盤を実現するサービス「NEC Secure PaaS for Finance」を提供開始したことを発表した。なお最小構成価格は、税別で月額100万円～。
○NEC Secure PaaS for Financeの概要

同サービスは、金融機関に求められるセキュリティ要件を充足しつつ、クラウドネイティブなアーキテクチャで構成されたシステム基盤を提供することで、クラウドシフトによる急速に変化する事業環境への対応を支援するもの。

同社は、ITシステムのモダナイゼーションを支援する「金融機関向けモダナイゼーションプログラム」を同年2月に提供開始しており、同サービスはこのプログラムを通じて提供されるオファリングメニューの1つとなっている。

○NEC Secure PaaS for Financeの特徴

同サービスはアマゾン ウェブ サービス(AWS)上に構築され、AWSのさまざまな機能を活用することで金融機関のクラウドシフトを実現する。NECは、AWSのパートナー認定制度において、「AWS 金融サービスコンピテンシーパートナー」や「AWS Well-Architected パートナー」などに認定されており、同プラットフォームにも蓄積されたノウハウが活用されている。

NECは具体的な特徴として以下の3点を挙げている。

○最適化されたクラウドネイティブなアーキテクチャ

「AWS金融リファレンスアーキテクチャ日本版」とNEC金融領域のベストプラクティスを組み合わせたアーキテクチャをテンプレートとして提供する。これにより、アプリケーションの開発・運用を効率化し、柔軟で迅速な金融サービスの提供を可能にする。

さらに、AWS Cloud Development Kit(CDK)によるコードでのクラウドインフラ定義手法を活用することで、最短1日での環境構築を実現する。
○金融機関特有のセキュリティ対策への対応

パブリッククラウドにおけるさまざまなリスクに対し、セキュリティ対策を実装した状態でシステム基盤を提供。設定変更が行われた場合には、検知・通知する。

また、FISC安全対策基準(金融情報システムセンターが発行した、金融機関が実施すべきセキュリティ対策に関するガイドライン)に対応した高いセキュリティレベルを確保することで、システム基盤の構築や維持にかかる負担を軽減し、アプリケーション開発へ注力することを可能とする。
○クラウドの専門家による手厚いサポートとアップデート

豊富な実績を持つクラウドの専門家が伴走し、セキュリティ設定やアクセス制御、伸縮性、可用性の設計、また、クラウド特有の度重なる環境アップデートへの対応など、クラウドならではの課題への対応をサポートする。

NECは今後、同サービスを含む、金融機関向けモダナイゼーションプログラムの提供を通じて、クラウドやAIなど先進のデジタル技術活用した金融機関の顧客のDX(デジタルトランスフォーメーション)加速に貢献する。具体的な目標として、同サービスの提供を含む金融機関向けのモダナイゼーション事業において、今後3年間で500億円の売り上げを目指す。
（森歩美）