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ミュージカル『この世界の片隅に』こうの史代、稽古場訪問で「感動」アンジェラ・アキ&昆夏美&大原櫻子と語り合う

マイナビニュース / 2024年5月3日 5時0分

こうの:いえいえ、私こそ嬉しいです。お二人とも、キラキラキラキラされていて。

アンジェラ:そうなんですよ。それに二人とも、もうすずさんそのもの。今日は昆ちゃんの稽古を見ていただきますが、どちらも魅力的なので、本番はぜひ両方見ていただきたいですね。

・原作者に聞く、「すず」誕生秘話

昆:私が最初に原作を読んだ時に心打たれたのは、戦争を扱っていながら、常に温かい空気が流れているところでした。「戦争はいけません!」と声高に訴えるのではなく、今の私たちとも変わらない“人の心”に焦点が当たっていて、だからこそ、すずさんの喪失感がより迫ってきたのだと思います。その後も読む度に色々な発見があって、今、特に気になっているのはすずさんの表情。分かりやすく笑ったり怒ったりしている時もあれば、もっと奥深い表情をしている時もあることに気付いて、どう自分の中に落とし込んだらいいかを考えながらお稽古しています。

こうの:確かに、そこは演じる方の解釈によってくるところですよね。すずの個性に昆さんと大原さんの個性が重なった時にどうなるのか、すごく楽しみです。

大原:すずちゃんの個性というところでぜひお聞きしたいのですが、主人公を「ボーっとした」キャラクターに設定したのはどうしてなんですか?

こうの:そのほうが、この時代と場所に馴染みのない読者でも、物語に入り込みやすいと思ったんです。主人公が最初から呉でチャキチャキ頑張っている人だと、会話の中で状況を説明する隙がないですよね。でもよそから来たボーっとした人が主人公なら、主人公が周りの人たちに色々と質問をして、それに答える形で状況の説明ができるんです。

アンジェラ:ああ、なるほど。私もそこはぜひお聞きしたかったのですが、すごくしっくり来るお答えです。

・ノンフィクションのようにリアルな秘密

アンジェラ:すずさんや周りのキャラクターに、モデルはいるんですか?

こうの:周作の職業だけは私の親戚をモデルにしていますが、あとは全部創作ですね。

アンジェラ:そうなんですね! 初めて原作を読んだ時、私にはまるでノンフィクションのように感じられて、先生ご自身やご家族の体験談なのかと思ったほどでした。

大原:分かります、それくらいみんなリアルなんですよね。私はすずとリンさんの関係性にも惹かれているのですが、リンさんはどんな思いから生まれたキャラクターなのでしょうか?

こうの:すずに家族とはまた違う、同世代の友達との世界を作ることで、もうひとつの“世界の片隅”を表現したかったというのがひとつ。それから、当時の呉には実際に遊郭があったので、そういう過酷な境遇の人たちをいなかったことにはできない、というのもありました。

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