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名画のひみつがぜんぶわかる! すごすぎる絵画の図鑑 第5回 30年間で約300点描いた! モネが『睡蓮』で表現したかったこと

マイナビニュース / 2024年5月31日 7時5分

画像提供:マイナビニュース

なぜ西洋画にはヌードが多いの? ピカソって本当に絵がうまい?……そんな絵画の疑問、ありませんか? 名画がなぜ名画なのかよくわからない、という人も多いでしょう。1年に300件以上の美術展に足を運んでレビューを発信する著者が「名画のひみつ」を解き明かし、おもしろくてためになる絵画の知識を解説する『名画のひみつがぜんぶわかる! すごすぎる絵画の図鑑』(KADOKAWA)より、一部を再編集してご紹介します。

今回の名画は『睡蓮』。
○30年間で約300点 『睡蓮』で表現したかったこと

“印象派”という絵画のスタイルを作り上げ、その代表的な画家として知られるのが、クロード・モネです。

モネといえば、睡蓮の絵を思い出す人も多いでしょう。モチーフとなったのは、日本から取り寄せて自宅の池で育てていた睡蓮。約30年間に描かれた作品は200点とも300点とも言われていますが、『睡蓮』には間違いなく、モネの技術のすべてが表れています。

とはいえ、花そのものに興味があって描いたのではありません。モネは、時間や天気などでどんどん変わっていく“光”というものを、そのように描いたらよいかを研究していました。水面に浮かぶ睡蓮は光の反映を描く格好の口実にもなりました。いつでも観察でき、描きたいと思ったときにすぐ描けるので、自宅の池にある睡蓮をモデルにしたのです。

ほかにも、同じテーマを異なる時間帯で描いた作品があり、モネにとって“光”がとても大切だったことがわかります。
○■モネの集大成的な『睡蓮』連作

オランジュリー美術館内には「モネルーム」があり、8点の連作『睡蓮』が展示されています。楕円形の部屋の壁沿いに横長の大きな作品が展示され、ガラス天井からの自然光で観察できます。
○モネの作品を多く持つパリの二つの美術館

フランスのパリには、モネの作品をたくさん所蔵している美術館が二つあります。ひとつは「モネルーム」のあるオランジュリー美術館。もう一つが、世界最大級のモネコレクションを持つマルモッタン・モネ美術館です。モネの次男からの寄贈などにより、睡蓮やそのほかの多くの作品が観られます。
○【豆知識】

モネは晩年、白内障という病気で視力が悪くなってしまいました。ですが、亡くなる直前まで鉛筆を握り、目が見えない中でもたくさんの絵を描きました。それらは、現代アートのような抽象的な作品です。
○モネ本人から譲り受けた作品

大原美術館の作品収集を担当していた児島虎次郎が、フランスにあるモネの家に行き、モネ本人から直接譲ってもらったという作品です。

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