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エンタープライズIT新潮流 第27回 効果的なディスカションの方法を伝授します - そのブレインストーミング、まだやりますか?

マイナビニュース / 2024年5月27日 7時0分

聴衆抑制とは、周りの人々の目や評価を意識し、失敗を恐れたり不安になったりすることから、援助の実行をためらってしまうことです。これが議論の場でも働き、自分が意見を持っていても自信がないため、それを口に出すことをちゅうちょしてしまうのです。筆者はこれはあまりないです。逆にしゃべり過ぎるきらいがあり、喋り抑制をしないといけないです。

そして、そもそも、ブレインストーミングにおいて全員がいろいろなアイデアを持っているという前提がおかしな話です。アイデアは普段から興味を持って色々なことを調べたり勉強したりしない限り、そんなに簡単には出ません。ある意味、アイデアは脳の引き出しですから、そこにアイデアのもとを入れておく必要があります。そのため、ディスカッションの場では、普通の人は一般的な考えしか出せないのです。それは知っていることであり、アイデアではないですよね。

この結果、ブレインストーミングは特定の人の意見が色濃く反映されたディスカッションになり、しかも、自責ではなく他責の一派的な結論になる例が多いのです。

ここで、筆者が経験した悪いブレインストーミングの例を一つ。会社の課題を全員でディスカッションするという場で、日ごろからマーケティング活動に不満をもつ営業が、一番の優先事項はブランド認知でありそれを上げなければいけないと主張して、そちらに全員が巻かれていったことがありました。

結局は、マーケティング部門が広告や事例創出などをもっとがんばれという他責の結論で終わりました。今時、ブランド認知はマーケティングだけで作ることが難しく、市場に接している社員がブランドアンバサダーとして会話を促進する必要があるにもかかわらずです。自分はどうするという視点がまったく欠けてしまっていました。

このような理由から、賛否はあるものの、海外ではブレインストーミングはアイデア出しとしては、効果的でないと言われることが多くなっています。

ブレインストーミングを進めるポイントは?

では、ブレインストーミングというか、グループのディスカションはどのように進めればよいのでしょうか?何点かポイントかあります。

まずは、ディスカッションを「アイデアをひねり出す」場にはしないで、特定の分野に対して「課題を生み出す」場にするということです。前述の通り、アイデアはそうそう全員から出るものではありません。しかし課題ならば自分たちが直面していることなので、課題を出す場としては価値があります。

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