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気鋭監督アンシュル・チョウハン、日本映画界に感じる“自由” 映像制作集団「g」で新作プロジェクトも

マイナビニュース / 2024年5月29日 6時0分

映画監督としてのアンシュル・チョウハンの名前はすぐに知れ渡ることになる。「映画祭が何なのか知らず、はじめはYouTubeで公開しようとも思った」というが、初の長編映画『東京不穏詩』はブリュッセル・インディペンデント映画祭でグランプリを受賞。これを皮切りに数々の賞を受賞し、2020年には日本全国劇場公開を遂げる。

2018年には長編2作目となる円井わん主演『コントラ』の製作を開始し、モノクロ映画として2019年に完成させると、同年11月に開催されたタリン・ブラックナイト映画祭でグランプリと最優秀音楽賞の二冠を達成。また、北米最大の日本映画祭ジャパン・カッツ2020では最優秀作品賞の大林賞を獲得するなど、評価を確立させていった。

○アニメーターのキャリアが生きる「細かいところまでディレクションできる」

映画製作未経験ながら、『東京不穏詩』、『コントラ』と続けて評価を得た理由の1つに、アニメーターとしてのキャリアが生かされたことは大きいだろう。チョウハン監督も自覚している。

「アニメーションは絵コンテから全てのフレームが計画されて作るので、映画製作にすべてを応用することはできませんが、カメラアングルを視覚的に理解する感覚はアニメーションで培ってきたものが役立っているのかもしれません。また、キャラクターの顔の表情や身体の動きをアニメーション化する経験もあったので、俳優を演出する時に身振り手振りの細かいところまでディレクションできていると思います。もし今後、アクション映画を作る時が来たら、絵コンテが必要ですから、アニメーションの経験をここでも生かすことができるんじゃないかと思っています。

 映画編集のソフトも使ったことはなかったけれど、アニメーターの仕事であらゆるソフトを使ってきたので、初めてのソフトに慣れるのはそう難しくはなかった。ただ、編集はソフトを使いこなす以上に奥が深く、実践して学ばなければなりません。監督として映画を作っている以外の時間は、多くの映画を見たり、映画づくりに関する本を読んだりして、スキルを少しでも磨く努力を重ねています」

2019年からはアニメーションの仕事を離れ、映画製作に専念している。尚玄とMEGUMI、松浦りょうが共演する最新作『赦し』は、2022年の釜山国際映画祭でキム・ジソク部門邦画唯一のノミネートを果たし、ワールドプレミア上映された。2023年には日本全国で上映が開始され、70館もの劇場で公開実績を作った。日本のみならず、イタリア、スペイン、アメリカ、ドイツなどで上映も決定している。

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