ケニア人医師が日本のがん治療を学ぶ - オリンパスの内視鏡を通して見える未来
マイナビニュース / 2024年5月31日 17時48分
こうした背景からオリンパスは2023年、厚生労働省より委託され国立国際医療研究センターが主体として実施した「令和5年度医療技術等国際展開推進事業」に、ケニアを対象とした内視鏡医療の人材育成支援プロジェクトを応募。その事業案が採択され、ケニアでの内視鏡医療普及を目指した官民連携による取り組みが開始された。
○九州大学病院とも連携した産官学の取り組み
今回の取り組みにおいて、オリンパスは主に育成プログラムのコーディネーションを担当。内視鏡に関する教育活動については、新興国医師向けの研修実績が豊富な九州大学(九大)病院 国際医療部が行った。具体的には、九大病院からケニアへと医師を派遣し技術研修を実施したといい、日本政府より内視鏡設備の供与を受けたケニア国内7病院から集まった13名の医師が研修を受講したとのこと。その後、5名のケニア人医師が日本へと派遣され、九大病院で約3週間にわたって内視鏡を用いた検査や治療の見学、および技術指導が行われたという。
今回来日した5名の医師は、さまざまな患者が訪れる中心的な病院で自ら現場に立つ傍ら、トレーナーとして研修医の育成にも携わっているとのこと。内視鏡技術を学ぶ1人の医師として、そしてケニアの医療の将来を担う立場として、日本での研修では何を感じたのだろうか。
●日本の医療現場を見たケニア人医師たちは何を思う
○日本での研修を終えた医師たちが感じたこと
ケニア最高峰の総合病院であるケニヤッタ国立病院には、大小さまざまな疾患を抱える患者が集まる。そのため今回来日した医師たちは、内視鏡を用いた専門的な治療を行いながらも、それ以外の治療を必要とするさまざまな患者の診療を行っているという。1人の医師は、「できることならば、内視鏡などの専門的な技術を必要とする難しい症例に集中したい」とのこと。しかしながら、総合病院としての役割や医療機器の不足から、さまざまな症例に対応せざるを得ない状況に陥っていると話す。
また、ケニアでのがん治療の課題としては、国内の1次診療・2次診療体制が十分でないことも大きいといい、その背景には2つの理由があるという。1つ目には、がんの診断に至るまでに長い時間を要することを挙げ、最初の診療から設備の充実した病院に至るまでの間に病気が進行してしまうため、治療が間に合わないことが多いとする。また、医師の不足や技術レベルの低さも課題で、早期のがんを見落としてしまうケースも少なくないとのことだ。
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