『虎に翼』子役時代や出産シーンなしの理由、制作統括が語る 伊藤沙莉の「はて?」も称賛
マイナビニュース / 2024年6月1日 8時15分
尾崎氏は、寅子と優三が河原で語り合うシーンが非常に心に残っていると言う。
「多摩川の河川敷で撮影した河原でのシーンは何度も登場します。特に寅子と優三のシーンは、伊藤さんと仲野さんのマネージャーさんが2人ともモニターを見ながら泣いていたのが印象に残っています。伊藤さんと仲野さんは別のドラマ(『拾われた男』)でも夫婦役で共演されているので、お互いの信頼関係があって、それを本当に出し切ったシーンになっているなと思いました」
●三山凌輝演じる直明は誠実さを大切に 沢村一樹ら新キャストにも注目
明律大学女子部の仲間たちが次々に法律の道から離れていき、“女子部ロス”がささやかれたが、新キャストとして、平岩紙演じる梅子の姑の大庭常役に鷲尾真知子の名前が挙がった時点で、SNSでは梅子の再登場に期待の声が寄せられた。今後、女子部のメンバーの再登場について聞くと「『虎に翼』は寅子の物語ですが、様々な女性たちの物語としても描いています。なので女子部で一緒に学んだ同級生たちも、たとえ道が分かれても、それぞれの人生はちゃんと続いているので、ドラマの中でまた寅子と交錯していくと思います」とうれしい返事が返ってきた。
また、9週から寅子の弟・猪爪直明役として三山凌輝が初登場したことも話題に。起用理由については「三山さんは吉田さんが脚本を書かれたNHKの特集ドラマ『生理のおじさんとその娘』に出演されていたんです。その時の演出が、『虎に翼』も担当している橋本万葉で、三山さんの演技がとても良かったという話で、今回直明役をお願いすることになりました」と経緯を語る。
直明は責任感が強く、家族のためなら自らを犠牲にすることも厭わない好青年というキャラクターが実にしっくりきている三山。
「子役からどんどん大きくなって、最終的に三山さんの直明となりました。クランクイン時の三山さんは、すごく気合いが入っていて、緊張もされていましたが、今はもう猪爪家の家族として、下の兄弟たちとも楽しくしゃべっているし、ごく自然な感じで馴染んでいます。直明という登場人物は、誠実さをパーソナリティとして持っているキャラクターなので、それをしっかり打ち出してもらうような形で演出もしています」
10週以降の見どころについては「リーガルエンターテイメントをベースに描いていく本作ですが、今後は裁判官になる過程の寅子も含めた“裁判官編”になります。裁判官となる女性がどういうキャリアを歩んでいくのか。そこに困難や苦しさもあるけど、やりがいや喜びも感じていくというのが寅子の物語。今後はそこがより出てくるので、職場の中で戦っていく寅子に共感していただけるのではないか」と語る。
今後のキーパーソンについては「家庭裁判所設立に向けて登場する2人」として、滝藤賢一演じる寅子の上司・多岐川幸四郎や、沢村一樹演じる久藤頼安を挙げる。
そして、「新しい日本国憲法が世に出たことで、第10週から寅子も新しいスタートを切ります。裁判官という仕事において本格的に法律に向き合い、沢村一樹さんや滝藤賢一さんが演じる新しい法曹界の面々も出てくるので、職場での寅子が男性社会のなかで孤軍奮闘して、どう乗り越えていくのかが見どころとなります。また、岡田将生さん、平田満さん、鷲尾真知子さん、高橋克実さんといった新しいキャストも登場するので、様々な登場人物の人生が交錯していき、より楽しめるものになると思うので、大いに期待してください」と手ごたえを口にしていた。
(C)NHK
(山崎伸子)
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