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Zen 5 RyzenにRyzen AI、EPYCとInstinctもあったAMD COMPUTEX基調講演Update

マイナビニュース / 2024年6月4日 7時53分

余談ながら、そのTurinのサンプル(Photo06)のパッケージを拡大する(Photo07)と、本当にIODがかなり細長い。これはRyzen 9 9950XのCGサンプルと比較しても明らかに異なる。つまりついにAMDはEPYCとRyzenで、異なるCCDを使う方向に踏み出したことになる。理由は2つ考えられ

(1) 24 CCDだとInfinity Fabricのレーン数が多くなりすぎる。かといって、Ryzenを最小でも16core/CCDに移行させるのはコア数が多すぎるし、下位モデルでは無駄が多い。特にTSMC N3Eは製造コストがかなり高いので、Ryzenで採用すると原価が上がりすぎてしまう。

(2) TSMC N3Eは需要が逼迫しており、EPYC用はともかくRyzen用までは賄えない。

というあたりかと思われる。ちなみにAMDはまだRyzen 9000のCCDのプロセスは明示していないが、Ryzen AI 300シリーズは4nmと明らかにしており、Ryzen 9000のCCDもTSMC N4あたりの公算が高そうだ。

なおTurinベースのEPYCは、今年後半に発売と発表されている。すでに先日の決算発表の際に、特定顧客へのサンプル出荷が始まっていることは明らかにされている。

次にAMD Instinctについて。今回MI300Xの後継として、MI325X/MI350/MI400の各製品が投入されることが明らかになった(Photo08)。そのMI325Xだが、要するにHBMの容量を1.5倍増にし、若干高速化させたものとなる(Photo09)。MI300Xは192GBで5.2TB/secと発表されている。つまりMI300Xは容量2GBのDieを12Hi積層させ、Stackあたり24GBだったのだが、MI325では3GBのものに増量。Stackあたり36GB、8 Stackで288GBというわけだ。HBM3eは本来信号速度が6.4Gbps/pinの筈だが、実際にはここまでの速度は出ておらず、例えばNVIDIAのH100だと4.8Gbps/pin、MI300Xも5.2Gbps/pinに速度を落として使っていた。今回はもう少し状況がよくなって、6Gbps/pinまでは行かないものの5.8Gbps/pin程度まで引き上げることができるようになった、という模様だ。これにより、NVIDIAのH200に対しても十分競争力があるとする(Photo10)。ちなみにXCDそのものはMI300Xから変更がない模様で、なのでTSMC N5での製造になると思われる。

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