現場主導でのDXを成功させるカギとなる「ノーコード開発」とは?
マイナビニュース / 2024年6月5日 9時5分
しかし、業務は常に変化するため、RPAの処理が少しずつ業務に合わなくなっていくことはよくある。最初は一部を手作業で行うが、それが徐々に拡大。最終的には、まったくRPAを使わなくなり、Excelによる集計に逆戻りしたという話がよく聞かれた。上司が変わったため、月次で集計して報告すべき数字の内容が変わったということもある。
業務が変化するたびにシステム改修を実施すればよいが、予算をかけて外注するとなると頻繁には行えず、修正までの期間が長くなる。
この課題の最も良い解決策は、業務を担当するユーザー自身がシステムを開発し、業務の変更に合わせてアップデートしていくことだ。しかし高いスキルが求められるシステム開発を現場の人が行うことは、これまで難しいと考えられていた。
しかし、kintoneなどの「ノーコードツール」や「ローコードツール」の登場により、それが可能になってきている。
○「ノーコードツール」「ローコードツール」とは
「ノーコードツール」は、プログラミングの知識やスキルがなくても、直感的な操作でWebアプリケーションなどのソフトウェア(業務アプリや業務システム)を開発できるツール。従来のコーディングやプログラミングを必要とせず、ドラッグ&ドロップやマウス操作でアプリケーション開発が可能だ。
「ノーコードツール」を使用することで、ITの専門知識がない業務部門であっても、思いついたアイデアを形にできるため、デジタル化やDXを促進することができる。そのため、最近、注目を集めている。
一方、「ローコードツール」は、少ないコードとビジュアル的な操作で開発できるツールを指す。最小限のコードで開発できるので、素早く業務アプリや業務システムを開発することができる。拡張性はあるが、プログラミングの知識が必要となる。
「ノーコード」「ローコード」ツールを使用すると、ITの専門知識がない非IT人材でも業務アプリや業務システムの開発が可能になる。ドラッグ&ドロップで直感的にアプリを開発できるツールもあり、業務担当者が思い描くイメージをそのまま形にできるので、開発コストを削減できる可能性が高い。
パッケージ製品やスクラッチ開発など従来の開発手法では検討開始から完成までに時間がかかり、ビジネスの変化に対応できない。これに対し、変化の激しいビジネス環境に合わせて、使いながら改善していけることが、「ノーコードツール」「ローコードツール」のメリットだ。
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