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MediaTek、クラウドサーバ向けチップ市場への参入を表明

マイナビニュース / 2024年6月5日 7時15分

ちなみにこのカスタムChipletはトランジスタ数が700億に達すると同社は予定している(Photo11)。

また要素技術として、すでに112G PAM-4 PHYが自社技術で利用可能であり、今後は400G+(224G PAM-4?)やSilicon Opticsに関しても予定しているという話であった(Photo12)。

これとは別に、クライアント側に関して言えばすでに同社は広範なコネクティビティの技術を抱えており(Photo13)、こうしたものもハイブリッドコンピューティングに役立つとしている(Photo13)。

基調講演ではさらにAI技術の実装例として、スマホの上でLoRA FusionとかSDXL Turboをローカルで実装してほぼリアルタイムで動かすデモなどが行われたが、これはまだクライアントサイドに留まっている話である。将来的にAIアクセラレータを売りにするのであれば、これをそのままサーバに持ってきてもニーズに合わないと思うので、何かしら別の技術が必要だろうし、もっと言えばこのマーケットは推論というよりも学習向けではないかと思うが、学習向けはNVIDIAの牙城であり、そこにMediaTekが進出することをNVIDIAは快くは思わないだろう(Photo15)。

あと根本的な話として、MediaTekが自前でCloud Service Provider(CSP)を始めるわけではないだろうから、どこかのCSPに採用してもらう必要があると思うのだが、誰が採用してサービスするのかが今のところ見えていない事だろう。主要なCSPはほとんどが自社でArmベースのCPUを開発しており、そうなると今のままなら競合はAmpere Computingあたりで、Tier 2のCSP狙いという事になるが、その市場はMediaTekが期待するほど大きいのか、ちょっと疑問である。今後のMediaTekの動向は、かなり興味深いものになりそうだ。
(大原雄介)



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