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「バランスのいい食事で健康に」は嘘!? 今流行りの「腸活」…見た目年齢にも影響があった?

マイナビニュース / 2024年6月13日 17時0分

久山町研究とは何か。久山町は福岡県の町で、九州大学がこの町の40歳以上の住民に協力を依頼。50年ほど行われた結果、指導の通り、いわゆる典型的な日本食(主食であるごはんを60%、あとはおかずや汁物等バランスよく。1,600キロカロリー程度)を正しく食した人の糖尿病やメタボリックシンドロームの比率が全国比率よりも高くなってしまった悲劇である。

「“バランスのいい食事”が促進されたのは、戦前、戦時中を含めて日本で様々な栄養素の欠乏症が起こったから。これにより我々の寿命が延びたのは間違いないのですが、結局、食べすぎたものは過剰エネルギーとして内臓脂肪になり糖尿の原因になります。それより重視しなければならないのは腸内にある1~1.5キロもある細菌で、その腸内細菌の餌になるものを人間は食べなければならない。持続可能な健康な食、サステナブルヘルシーダイエットが重要になっているのです」

食の欧米化が進んだことでたんぱく質のベースが肉に。またパンなどの小麦食が増えた。米の研究も進み、白米の栄養価も増えた。だがレッドミートの肉や脂が腸内の悪玉菌の餌になるほか、白米や白い小麦には善玉菌の餌となる食物繊維が少ない。ゆえに「腸活」を含むサステナブルヘルシーダイエットが提唱されているわけだ。実はこの「腸活」には健康のほか、“見た目年齢”も変わる可能性が見えてきた。

「あくまでもマウスでの研究ですが、動物性の高脂肪高たんぱくを投与していくと腸が老けてメタボに。また毛も抜けていきます。そこで年老いたマウスに若いマウスの便を移植すると、白髪がなくなるなど見た目年齢が若返る、肌の水分が増える、健康寿命が延びるなどしたのです。腸の年齢をどう維持するかが若返りのためには大事です」

ここで「腸内細菌が作るなにものかが我々の体に老いを遅らせるいいことをしている」という仮説が出た。有力視されているのは胆汁酸で、実際、胆汁酸を分解して代謝できる腸内細菌がどうやら我々の生命現象を左右しているのではないかという論文が多く出ている。また海外では人間においてもこの糞便移植が「医薬品」として認可され始めている。

「腸内細胞がどれほど重要かといえば、例えば無菌室で育ったマウスは怒りっぽく、落ち着きがなく、さらには学習能力も低い、興奮気味の成体に育っていきます。このように腸と脳は相関関係にあるようで、お腹の調子が悪い人はメンタルの調子が悪い人が多く、その逆もしかり。良い細菌といかにお腹のなかで共生していくか、たくさん餌をあげるかが重要なのはほぼ間違いないことです」
○■Z世代の若者の腸の老化の早さが問題に

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