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新しい「綾鷹」おいしさの秘密を"上林春松本店"茶師に聞いた

マイナビニュース / 2024年6月14日 15時11分

「綾鷹」のこだわりのひとつが、茶師の技である「合組」。この「合組」とは一体どんな技術なのでしょうか。上林氏に教えてもらい「合組」を体験した様子をレポートします。

「合組」とは、お茶づくりの最終工程であり、いくつかの個性を持った原料を組み合わせ、品質や味、香り、色を整えおいしい緑茶に仕上げる茶師の技術です。今回リニューアルした「綾鷹」も、何回にも及ぶ合組を経てつくられたそう。

お茶の原料である「荒茶」は、摘み取られた生葉を蒸して水分を揉み出し、さらに茶葉を揉んで形を整え、茶葉に仕上げていく一次加工。生産農家のもとでつくられた「荒茶」を茶師や茶問屋が仕入れ、仕上げの加工を行います。

まずはそれぞれの茶葉の魅力を知る「拝見」をします。今回は机の上で行いますが、茶葉の色味が正確にわかるよう、本来は「拝見場(はいけんば)」という直射日光の入らない黒い壁の部屋で行われます。「拝見盆(はいけんぼん)」という黒い皿に茶葉を入れ、茶葉の形や香りをチェックしたのち、「拝見茶碗」でお茶の色を見て、茶葉の魅力を見極めていきます。なお「拝見」という言葉には、生産者への敬意が込められているそう。

まずは拝見盆の茶葉をしっかりと見て、香りを確かめます。握って息を吹きかけ、返ってくる香りをチェック。

次に、「拝見茶碗」になみなみとお湯を入れて抽出します。同じ条件で淹れて比較することが重要だそう。

5種類の茶葉、最初は「違いがわかるかな?」と不安でしたが、実際に香りを確認したりお湯を淹れるとそれぞれ異なる個性があることがわかります。時々急須で淹れたお茶は飲みますが、飲み比べをしたことはなかったので新鮮!

飲んで確認をする際は、飲んだときのザラつきといった食感、そして想像した香りと味が、実際のものとずれていないかを予想することが大事だそう。「味覚は五感の中で一番にぶいんです。体調や季節、周囲の変化によって変わることもありますよね」と上林氏。口に含んで味を行き渡らせるのは、ワインのテイスティングのようです。

こうして5種類の茶葉を確認し、自分の好みの茶葉を見つけたら、その茶葉をベースに組み合わせて行きます。例えば一番好みの茶葉は6割、好みの茶葉の特徴を邪魔しない茶葉を3割、甘さを出したいなら甘みのある茶葉を1割……といったように、出来上がりの香りや味をイメージしながら割合を決めて行きますが、これが難しい!

香りをかいだり飲んだりしているうちに、最初の感想は違うかも……とだんだん混乱してきたところで、上林氏から「直感が当たりやすいですよ」とアドバイスが。最初に「気に入った!」と感じた茶葉を中心に、上林氏のサポートを受けて割合を決定。

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