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エンタープライズIT新潮流 第28回 「私、失敗を奨励します」 - Fail Fistで成功へ反転させるために

マイナビニュース / 2024年6月10日 7時0分

Worked WellもDid Not Work Wellも、うまくいったかうまくいかなかったかの判断が必要なので、基本はKPIをベースにして、100%以上達成すればうまくいった、95%以下であればうまくいかなかったと定義します。この区切りは企業によって異なります。

ここは客観性が大事です。そして、Did Not Work Wellの項目ごとに、次の月や四半期にどのような修正を加えるのかのプランを作っていきます。それを実施して、またKPIをチェックして、という繰り返しのアプローチを取るのです。筆者の欠点としてWorked Wellを少し軽視する部分があり、Did Not Work Wellに気持ちが行きがちなことです。それでは周りのモチベーションが上がらないので、注意するようにしています。

もちろん、失敗すると筆者も落ち込みますよ。でも、失敗の原因を客観的に探り、その対策を打つことで、落ち込みも軽減できます。その対策がうまくいけば喜び倍増です!そういった意味でも、成功への執念というかモチベーションの維持も大事です。人が仕事でパフォーマンスを出すためにはスキルに加えてモチベーションが大事だと、「シチュエーショナル・リーダシップ」というトレーニングが教えてくれたのを思い出します。

営業現場においては、失注もある意味で失敗になります。提案内容や進め方、競合の出方など、失注から学ぶことは受注よりもあるかもしれません。営業の人はついつい隠したがりますが、B to Bにおいては、受注率は3分の1とか、4分の1とかなのです。ですから、失注は当たり前のことで、そこから学ばな"損損"ということです。価値ある失注を。
失敗から学ぶために

失敗から学ぶためには、組織として失敗を許す環境作りがとても大事です。失敗が非難されるようでしたら、「石橋を叩いて、渡らない」みたいに、失敗する前に失敗しそうなことを実行しなくなります。それでは革新的なことはできません。

心理的安全性について書かれた書籍『恐れのない組織 心理的安全性が学習・イノベーション・成長をもたらす』(英治出版 著者:エイミー・C・エドモンドソン)によると、失敗が多いチームほどパフォーマンスが高いのだそうです。マシュマロチャレンジと同じですね。実際は、失敗が報告されるチームほどパフォーマンスが高いということです。

同書では、成功するためには、意見をオープンに言う、失敗を許容する組織作りが重要だと述べられています。さらには、それが人の維持にもつながるとのこと。ぜひ、興味があれば読んでみてください。

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