1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

カレー沢薫の時流漂流 第303回 昔は富嶽三十六景、今はメタルスレイダーグローリーな円安狂騒曲に思ふこと

マイナビニュース / 2024年6月10日 13時35分

画像提供:マイナビニュース

今年GWごろに、円に大幅ナーフされ、円ユーザーを中心に大炎上が起こったが、そこから大きな修正が入ったり、詫び円が配られるわけでもなく、相変わらず円安状態が続いている。

運が悪いのはちょうどこの時期に、欧米へクエストに行ってしまった円使いたちである。

欧米フィールドに入った途端円に強力なデバフが入るため、日本ではそこまで苦戦しない一蘭と戦うにも綿密な作戦会議が必要となり、入国以前からパラメーターを「観光」に全振りし、ゼロになった「食」に関してはレトルト食品などのアイテム持ち込みでやりすごそうとするパーティまで現れていた。

逆に、ドルは日本でバフがかかるため、日本へ来たドル使いたちは、大いに日本で食事や買い物を楽しんだようである。

そのせいか、戦後子どもたちが米兵たちに「ギブミーチョコレート」と声をかけていたように、現在の日本では日本にいる外国人に「ジャパニーズティービーショウ」と声をかける姿が良く見られるようになった。

つまり、日本に旅行に来た外国人を取材するテレビ番組が増えたということだ。
○歌麿、写楽の後はミヤホン、グンペイが超Cooool!な時代に

以前から、外国人にお前はどのツラを下げて何しに日本へ来たのだと尋ねる系の番組はあったが、コロナの規制解除と円安の影響でさらに増えた印象である。

もはや何をしに来たか聞きすぎて、京都にいく外国人はもちろん、ゲームやアニメ目当てのオタク外国人ですら「沙耶の唄の聖地巡礼」など、相当尖ってないとネタにならなくなりつつある気がする。

よって、何しに来たか聞くだけでなく、何を食ったか、何を買ったかなど、質問のバリエーションも増えており、中にはカバンを開けて買ったものを見せてくれと言う番組もあった。

普通旅行の岐路というのはハンチョウ一行ですら無口になるレベルで疲れているし、荷物も増えている。

疲れている人に対し物理法則を無視してやっとパッキングをした荷物を空港でもう一度開けろなどと言ったら殴られても文句が言えないし、少なくとも国際問題である。

それでも快く見せてくれる人がいるので驚くが、もしかしたら1人見せてくれる人を見つけるまでに、50人に殴られ100人に大使館に電話されている可能性はある。

外国人が日本で購入するのは、食べ物や日本ならではの民芸品や工芸品、そしてやはりアニメやゲームなどのグッズだ。

日本人として日本の物が高く評価されるのは嬉しい。

しかし、キットカット抹茶味ぐらいならいくら海外に流出しても構わないが、もっと貴重なものが外国人に買われ、海外に流出することを危惧する声もある。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください