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増加する心臓病─。知っておきたい病院選びのポイント /渡邊剛(ニューハート・ワタナベ国際病院総長)

マイナビニュース / 2024年6月11日 7時30分

「3つ目は『医療と関係のないところで判断しない』こと。
これは日本の患者さん特有のことですが、医師に対して自分の思いを伝えることを躊躇する方が多く、また自分がかかっている病院を「いい病院だ」と思い込もうとします。

『先生が親切』
『若い先生だけれど、やさしく接してくれる』
医者が患者さんに対して親身になることはもちろん大事、これは大前提です。でも、そんな医療以外の面ばかりを重視してしまうと、結果として患者さんが高いリスクを負いかねません。
心臓外科手術は、腕がすべてです。

そして最後の4つ目は、セカンドオピニオンを申し出た時の医者の反応です。
これを尋ねた途端、『もう今後は診ない』とか『あそこに行ってもよくないよ』などと言い出したなら、すぐに病院を変えてください。
そんなことを口にする医者は、自らの医療が劣っていると考えているか、プライドを傷つけられたと感じているかのいずれかです。
生死に関わるような事態に、医者のプライドを汲み取る必要などまったくありません。『医療』『手術』は医者の生活のためにあるのではなく、患者さんの病気を完治、回復させるためのもの。遠慮などせずにベストな環境での治療を選ぶことが大切です。
もし、あなた、或いはあなたの大切な人が病院探しをしているなら、この4つのポイントを参考にしてください」
〈「良い手術を受けるために患者さんがすべきこと」と「日本の医療制度の問題点」/渡邊剛(ニューハート・ワタナベ国際病院総長)に続く〉

文/近藤隆夫

渡邊剛 わたなべごう 心臓血管外科医。ニューハート・ワタナベ国際病院総長。1958年、東京都生まれ。少年時代に漫画『ブラック・ジャック』に衝撃を受け、医師の道を志す。金沢大学医学部卒業後、同大学第一外科に入局。1989年、“ドイツ心臓外科の父”と呼ばれるハンス・ボルスト教授がいるハノーファー医科大学胸部心臓血管外科に留学し、2年半に及ぶ滞在期間中に2,000件にわたる心臓手術を経験。また、心臓移植を日本人最年少で執刀し成功する。帰国後すぐに富山医科薬科大学(現・富山大学医学部)に移り、そこで過ごした約8年間で「オフポンプ手術の創始と死亡率低下への貢献」「日本初のアウェイク手術成功」「世界初の完全内視鏡化下冠動脈バイパス手術の成功」など、数々の偉業を成し遂げる。2000年、41歳で金沢大学心肺・総合外科の主任教授に就任。2005年には兼任で東京医科大学心臓外科教授に就任。2014年、金沢大学を辞め「ニューハート・ワタナベ国際病院」を設立。2019年から2023年まで5年連続ロボット心臓手術件数世界一に輝いている。2010年より14年連続で「The Best Doctors in Japan」に選出。特技は手術、趣味は車のレストア。
『心を安定させる方法』(アスコム)

心臓血管外科医 渡邊剛公式サイトはこちら
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(近藤隆夫)



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