ホンダ「ヴェゼル」はマイナーチェンジでどう変わった? 試乗で確認!
マイナビニュース / 2024年6月13日 11時30分
サスペンションの設定はFFとAWDで変更なしとの説明だ。AWDではタイヤのバタつく感じが出て、乗り心地がやや粗く感じられた。それは後席の居住性にも影響した。
モーター走行を軸に走るのがe:HEVの特徴だ。「らしさ」をより感じられるのは、FFではないかと思う。降雪地域ではAWDが安心だと思うかもしれない。それでも、近年のスタッドレスタイヤの性能は大きく前進しており、またモーター駆動はエンジンに比べ約1/100の速さで微調整の制御ができるので、よほど急坂の雪道や凍結路の不安がある場面でなければ、FFでも安心して走れるのではないだろうか。
それほど、マイナーチェンジしたヴェゼルのFFは好ましい印象をもたらし、なおかつe:HEVのよさを存分に味わうことができた。
ひとつ注文があるとすれば、内装色の選択肢を充実させてもらいたいということだ。パッケージを装着しない場合、「G」「X」「Z」グレードは黒の内装色しか選べない。マイナーチェンジで上質感の増した品のいいSUVとしてヴェゼルの購入を検討する際、アイボリーやベージュなどの明るい内装色が設定されていれば、選びたいと思う消費者が増えるのではないだろうか。
御堀直嗣 みほりなおつぐ 1955年東京都出身。玉川大学工学部機械工学科を卒業後、「FL500」「FJ1600」などのレース参戦を経て、モータージャーナリストに。自動車の技術面から社会との関わりまで、幅広く執筆している。電気自動車の普及を考える市民団体「日本EVクラブ」副代表を務める。著書に「スバル デザイン」「マツダスカイアクティブエンジンの開発」など。 この著者の記事一覧はこちら
(御堀直嗣)
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