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20代から高めておきたい投資・資産運用の目利き力 第110回 ビットコインはイングランド銀行以来の発明、と改めて感じた夜

マイナビニュース / 2024年6月21日 9時0分

筆者が特に印象に残ったのは、「ビットバンクにはビットコイナーが集まる」という株式会社セレス・代表取締役社長の都木聡氏の言葉です。暗号資産を含むweb3業界は、ICOやDeFi、NFT、メタバース…などなど、そのときどきで流行りがあります。そんな流行に乗っかるのが上手な企業も多い中、ビットバンクは「派手さやヤンチャさはなく、手堅く、着実に」成長を続けてきた企業と言えるでしょう。都木氏の言葉のとおり、それができたのはビットコイナーが集まっているから。そして、廣末氏自身や創業メンバーがみんなビットコイナーだからにほかなりません。流行りとしてのビットコインではなく、ビットコインが生まれた背景や思想、文化、系譜をしっかり理解し、共感し、その未来に可能性を感じているからこその10年なのではないでしょうか。

○AI×暗号資産のweb3経済圏

終盤で廣末氏が示したのは、「AGIで加速する、人が介在しないweb3経済圏」。今はまだ、暗号資産を法定通貨に換金して使用するケースが多いと思いますが、暗号資産のような電子マネーはもともとインターネットと相性が良く、インターネット上(メタバースも含む)でAIによる決済の自動化が進めば、暗号資産のユースケースはますます増えていくことが予想できます。

AGIは、Artificial General Intelligence(人工汎用知能)の略で、人間のような汎用的な知能を持つ人工知能のこと。AGIは、人間と同様の知識や能力を持ち、独自の学習や問題解決ができる能力を持っています。特に「汎用的な能力」「学習能力」「意思決定能力」が強化されれば、生身の人が介在しない世界の誕生も近いでしょう。人間の1秒は1秒でしかありませんが、AIの1秒は永遠とも言える時間です。人には実行できない、あるいは人には発想もできない暗号資産のユースケースが増え、ヒューマンレスな経済圏が生まれるのかもしれません。

廣末氏の言葉で印象に残ったのは、「10年までは、生き残る敗者のゲーム戦略。今後は、勝ちに行く勝者のゲーム戦略」というフレーズです。この言葉に鼓舞された役員・社員の方も多かったのではないでしょうか。今後、同社がどんな戦略を実行するか楽しみです。
○「イングランド銀行以来の発明」と改めて感じた夜

ビットコインの生みの親であるサトシ・ナカモトが2009年1月3日にGenesis Blockをマイニングしてから2024年で15年が経ち、同年5月5日にはビットコイン・ネットワークが10億件目のトランザクションを処理しました。2009年の時点で、ここまでビットコインが世界中に普及すると予測していた人は、ごくわずかでしょう。ビットコイン、あるいはブロックチェーンによる壮大な実証実験は今も続いており、歴史を振り返ったとき2009年(または、サトシ・ナカモト論文が投稿された2008年)は大きな転換期となるはずです。

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