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20代から高めておきたい投資・資産運用の目利き力 第111回 エフェクチュエーション・ロジックを身につけて体験資産を築く

マイナビニュース / 2024年7月5日 9時0分

当日は、樋原伸彦氏(早稲田大学 大学院経営管理研究科 准教授)と岸和良氏(住友生命保険相互会社 エグゼクティブ・フェロー デジタル共創オフィサー デジタル&データ本部 事務局長)、温水淳一氏(GuardTech検討コミュニティ 代表)によるセッション「金融×エフェクチュエーションのミライ」をはじめとする6つのセッションが行われました。いずれも興味深い内容でしたが、筆者が特に印象に残ったのは、「貴方が、未来を変える、創り出す!」という樋原伸彦氏の言葉です。

「未来を予測したり、未来をただ待つよりも、自分たちが未来を創造するという意識を持って取り組んでもらいたいですね」と、3月に開催されたホケンノミライ後の取材(若者・よそ者・バカ者を排除しない―GuardTech検討コミュニティが共創するホケンノミライ)で温水さんがおっしゃっていたように、未来に当事者意識をもってのぞむことが重要ではないでしょうか。

また、岸さんの「エフェクチュエーションでスタートし、ある時点でコーゼーションに移行するのが、新規ビジネスにおいては有効ではないか」という言葉も印象的でした。「エフェクチュエーションが善、コーゼーションが悪」ということではなく、両方に利点があり、フェーズによって使い分けることが大切でしょう。
○エフェクチュエーションと計画的偶発性理論

当日はすべてのセッションを聴講しましたが、複数のセッションで「エフェクチュエーションという言葉は知らなかったけど、振り返ってみえると自分はエフェクチュアルだった、という人はいる」という内容がありました。かく言う筆者もその一人なのでしょうが、そういう人はどんな企業にも組織にもいるのでしょう。そんな内容を聞いていて思い出したのが、心理学者のジョン・D・クランボルツ教授が1999年に発表したキャリア理論「計画的偶発性理論(Planned Happenstance Theory)」です。クランボルツ教授は成功したビジネスパーソンのキャリアについて調査を行い、「そのターニングポイントの8割が、本人の予想しない偶然の出来事によるものだった」と結論付けています。

「なにをしたいかという目的意識に固執すると、目の前に訪れた想定外のチャンスを見逃しかねない」と、クランボルツ教授は指摘しました。また、計画的偶発性理論の骨子には以下のような内容があります。

1. 予期せぬ出来事がキャリアを左右する
2. 偶然の出来事が起きたとき、行動や努力で新たなキャリアにつながる
3. なにか起きるのを待つのではなく、意図的に行動することでチャンスが増える

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