佐野正弘のケータイ業界情報局 第129回 コロナ禍や円安を経て戦略が分かれたオッポとシャオミ、その成否は?
マイナビニュース / 2024年6月20日 11時0分
日本市場への参入は後発ながら、コストパフォーマンスの高さを武器に低価格帯を中心として市場開拓を進めてきた、中国のスマートフォンメーカー大手であるオッポとシャオミ。ですが、コロナ禍や記録的な円安などで市場環境が非常に厳しくなるなか、両社の日本市場戦略にはかなり大きな差が出てきているようです。
厳しい市場環境を経て2社の戦略に大きな変化が
2023年に国内のスマートフォンメーカーが撤退したことで、存在感を高めている海外メーカー。なかでも、日本への参入はかなりの後発ながら市場開拓を積極的に進めてきたのが、中国のスマートフォン大手であるオッポとシャオミです。
実際、両社が日本市場への参入を打ち出したのはオッポが2018年1月、シャオミが2019年12月と、ここ5、6年のこと。ですが、両社はともに世界のスマートフォン出荷台数シェアでトップ5に入る規模を持ち、そのスケールメリットを生かしたコストパフォーマンスの高い製品を相次いで投入。加えて、従来海外メーカーが消極的だったFeliCaへの対応を積極的に進めるなど、ローカライズにも力を入れたことで日本の消費者の支持を高めてきました。
とはいうものの、両社の参入以降、日本のスマートフォン市場は非常に厳しい環境となっており、国内メーカーの相次ぐ撤退もその環境変化が非常に大きく影響しています。コロナ禍による半導体不足、そして記録的な円安の長期化などによって、海外で生産するスマートフォンの価格は軒並み高騰。コロナ禍の前後で、スマートフォンの価格水準はミドルクラスで3万円台から5万~6万円台、ハイエンドで10万円台から20万円前後へと、大幅に上昇して購入しづらくなってしまいました。
加えて、2019年以降は政府によるスマートフォンの値引き規制が一層厳しいものとなっています。低価格帯の製品に強みを持つ2社にとって、この規制は当初プラスに働いたのですが、スマートフォン自体の価格高騰によって最近では規制がむしろデメリットに働くようになってきました。
そうしたことからここ数年の動向を見ていると、2社ともに一時は日本に投入する製品のラインアップが大幅に減少するなど、非常に厳しい状況にあった印象です。ですが、そうした状況を経た2024年、両社が投入する製品のラインアップを見ると、戦略にかなりの違いが出てきていることが分かります。
“攻め”のシャオミと“守り”のオッポ、功を奏するのは
-
-
- 1
- 2
-
この記事に関連するニュース
-
知って納得、ケータイ業界の"なぜ" 第171回 コンシューマー向けから撤退した京セラのスマートフォン新機種、何が変わったのか
マイナビニュース / 2024年6月25日 16時4分
-
シャオミ、Snapdragon 7s Gen 2搭載12.1型タブレット「POCO Pad」を発売
マイナビニュース / 2024年6月24日 11時41分
-
ミドルクラスでは防水対応はやや軽視の傾向!? 夏に便利な格安の防水スマホはどれ?
ASCII.jp / 2024年6月23日 12時0分
-
佐野正弘のケータイ業界情報局 第128回 性能も値段も上がった新iPadの登場で、タブレットの選び方を見直す時が来た
マイナビニュース / 2024年6月7日 21時45分
-
シャオミ、12.1インチのSnapdragon 7s Gen 2搭載タブレット「Redmi Pad Pro」
マイナビニュース / 2024年6月7日 0時0分
ランキング
-
1複数のWordPressプラグインにバックドア、確認と対策を
マイナビニュース / 2024年6月28日 8時48分
-
2Linuxのセキュリティ機能悪用してAndroidデバイス狙うマルウェア登場
マイナビニュース / 2024年6月28日 7時31分
-
3KADOKAWA、クリエイターの個人情報漏えいを確認 取引先との契約書なども
ITmedia NEWS / 2024年6月28日 18時45分
-
4楽天モバイル、ついにプラチナバンド開始 都市部の穴を埋めるのがメイン
ASCII.jp / 2024年6月27日 17時20分
-
5「ご乱心wwww」 実写ドラマを見て“キレる”原作者に「信頼できるオタクの反応」「限界オタク」
ねとらぼ / 2024年6月28日 18時30分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)