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井上尚弥からWBA世界王座が剥奪される? その後に紡がれる珠玉のストーリー。

マイナビニュース / 2024年6月21日 7時30分

画像提供:マイナビニュース

先日、4団体統一世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥(大橋)にWBAから通達があった。指名試合の要請である。WBA世界ランキング1位のムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)との期限内(9月25日まで)対戦を求められたのだ。

だが、これに応えるのは難しい。すでに井上陣営は次戦の相手を定め交渉も最終段階に入っており、9月に首都圏会場でWBO世界2位、元IBF世界王者のテレンス・ジョン・ドヘニー(オーストラリア)と闘うことを決めている。指名試合を拒否した場合、井上はWBAのベルトを剥奪されるのか?

○■アフマダリエフを避けてはいない

まず「指名試合」について説明しておく必要があるだろう。
プロボクシングでは、基本的に世界チャンピオン側が次の挑戦者を決める。WBA、WBC、IBF、WBO各団体によって規定は多少異なるが、ランキング10位以内、或いは15位以内に名を連ねる選手の中から選ぶわけだ。

この場合、良くない事態が起こりかねない。
チャンピオンは、長くその地位を守りたい。そのためにランキング下位の勝ちやすい選手ばかりを選んで闘い、防衛を重ねる可能性が生じる。そんな状況を防ぐために各世界王座認定団体が設けているのが「指名試合」である。
つまり、王者には各団体が指名した選手(主にランキング1位の選手)と一定期間内に試合を行う義務があるのだ。

井上は9月にWBA世界1位のアフマダリエフと闘い、12月にIBF&WBO世界1位のサム・グッドマン(オーストラリア)と拳を交えるのだと私は思っていた。
すでにWBCの指名試合は5月6日、東京ドームでのルイス・ネリ戦で終えており、この後、アフマダリエフ、グッドマンの順に闘えば全団体の指名試合をクリアできるからだ。
しかし井上陣営は、9月にグッドマン戦を計画。そして交渉は難航、ドヘニーへと対戦相手を変更している。

なぜ井上陣営は、9月の対戦相手にアフマダリエフを選ばなかったのか?
そこには複雑な事情があったようだ。
実は9月21日(現地時間)に英国ウェンブレー・スタジアムでビッグイベントが開催される。メインエベントは、アンソニー・ジョシュア(元WBA、IBF、WBO世界ヘビー級王者/英国)vs.ダニエル・デュボア(IBF世界ヘビー級暫定王者/英国)になる模様で、そのアンダーカードに、井上vs.アフマダリエフを組み込むプランがあった。

この観客9万人規模のスーパーイベントへの出場にアフマダリエフは乗り気。一方で井上サイドは9月・日本開催のプランを進めていて、折り合いがつかなかったのだ。
言うまでもないが、井上がアフマダリエフを避けているわけではない。すでにドヘニー戦が水面下で決まっている9月は無理だが、12月なら闘うつもりだろう。

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