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「梅雨の時期は頭痛や肩こりがつらい……」気象病の対策について医師に聞いた

マイナビニュース / 2024年6月21日 16時0分

もともと乗り物酔いをしやすい人はバランス調節に関係する前庭神経が過敏であり、気圧の変化により「めまい」やそれに伴う「気分不良」「嘔気・嘔吐」などが起こりやすくなります。

――梅雨に感じやすい具体的な不調、症状を教えてください。

梅雨の時期は梅雨前線が停滞し気圧は低下しやすくなり、また低気圧をもたらす台風が接近してきます。そのため、この時期に気象病の症状をうったえる人が増加。梅雨の時期に多い気象病の症状として「頭痛」「倦怠感」「気分の落ち込み」などがあげられます。

梅雨前線や台風が接近すると、交感神経が優位となり、脳の血管の収縮や筋肉の緊張がおこり、頭痛がおこりやすくなります。また日照時間の減少により、脳内のセロトニンやドーパミンなどの幸せホルモンが減少し、「倦怠感」や「気分の落ち込み」などの症状が出やすくなります。

――気象病の症状を緩和するための方法を教えてください。

まず、こまめに等圧線の書かれた天気図や気象情報をチェックしてください。その日の天気により、ふさわしい服装などを選んでください。そのうえで、日頃の生活習慣を見直しましょう。喉が渇く前にこまめに水分を適度に補給をしたり、ストレスを溜めないように、適宜趣味などで発散し、リラックスした状態を保ってください。

また、寝る前にスマートフォンを見ることは避けて、睡眠を十分にとってください。スマホから放出されるブルーライトは、交感神経を刺激し、寝つきが悪くなります。就寝の1~2時間前からスマホの画面は見ないように心がけましょう。

朝は必ず「日光」浴びて、規則正しい食事を心がけて、適度な運動をすることも大切です。太陽光は体内時計をリセットし、睡眠を促すホルモンであるメラトニンの生成を促進します。そのため、夜間の睡眠の質が改善してストレスの解消につながります。規則正しい食生活を継続するうえで、一番大切なことは、「朝食をとること」。朝食は、腸の活動が活発化し、自律神経を活性化させるホルモンが合成されます。

また、運動をすることで、気圧の変化で交感神経が優位な緊張状態から副交感神経が優位なリラックス状態への切り替えがしやすくなります。シャワーばかりではなくてたまには湯船につかることが良いでしょう。暑い時期には無理をせずエアコンを上手に使うことは大切ですが、エアコンの効いた環境に1日中いると、湿度や温度の変化に体が慣れなくなるため、暑いのに汗をかかない、いったん身体が冷えると体が温まらない状態に陥ります。そうなると、自律神経のバランスが乱れて「気象病」が悪化しやすくなると考えられます。入浴により汗をかくことで自律神経のバランスが回復して気象病の症状の緩和につながる可能性があります。

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