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母乳からのHIVで子どもを亡くす瞬間に無力感も…FNSチャリティキャンペーン50年、佐々木恭子&倉田大誠アナが語る「伝える」意義

マイナビニュース / 2024年6月23日 8時0分

○劣悪な衛生環境も…毎回1人は体調崩す

取材期間は、約2週間程度。今回ネパールを訪れた倉田アナは「毎日朝早くユニセフの車に乗って取材に出発するのですが、日没になると真っ暗で危険になるので、18時くらいまでしか動けないんです。それと、移動時間もかかります。今回、山火事で朝に搭乗予定だった飛行機が飛ばなくて、車で別の空港に移動して夕方に飛ぶということもありました」と、予定通りにいかない海外取材の難しさを明かす。

劣悪な衛生環境を取材することも珍しくなく、毎回1人はスタッフが体調を崩し、食事が原因でクルー全員がお腹を下すこともあれば、レポーターが高熱を出してしまうことも。水や生の食材には特に気をつけ、ユニセフの車に積んである水のみを飲んだり使用したりするという。そうした様々な制限がある中で日程をフルに使って取材し、放送されるVTRは12~13分に凝縮される。

それでも、倉田アナは「やっぱり現地での生活に慣れることも必要になります」といい、佐々木アナは「シャワーの水に住血吸虫が湧いてくるから最小の時間で浴びてくれと言われましたし、水も透明じゃないけれど、現地の人がその環境で暮らしているのだから、自分が通用するのに時間はかかるかもしれないけれど、大丈夫」という発想になったという。

その結果、「私がFNSチャリティキャンペーンの取材に行って良かったと思っていることの1つは、自分のキャパシティが広がる感じがあったことです。交通もご飯も、思った通りにはいかないことが多いですが、究極を言うと“それでも生きていられる”と感じるようになりました」(佐々木アナ)と、自身の中で変化が生まれたそうだ。

●“命は平等”なんて言葉はウソだと
これまでの中で、それぞれに特に印象に残った取材を聞くと、佐々木アナが挙げるのはHIV/エイズで両親を亡くし、2人の妹たちを育てるマラウイの16歳の少女。

「当時30代前半で、自分のことばかり考えていた私は、その少女に“学校にも行けず、妹たちの世話をしなければならないことについて、どう考えていますか?”と聞いたんです。すると、“私は生きられている。この子たちを育てるのが私の仕事なんです”と答えてくれて、この年にして誰かのために生きることを選ばざるを得ない人がいる、でもそれを幸せだと語ってくれるということに本当に頭が下がる思いで、もっと支援があればと強く思わされました」

また、HIVに感染して孤絶されたパプアニューギニアの少年の姿も忘れられない。

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