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自分の社会性を一回捨てないと、本音は出ない――脚本家・宮藤官九郎、“世間の評価を疑う”意識で執筆

マイナビニュース / 2024年6月24日 8時0分

歌舞伎町で起こる物騒な事件にひるまないどころか、血が騒いでテンションが上がるような経歴として“元軍医”というキャラクターに面白さを感じており、「この役を演じられるのは小池さんくらいだろうなと思って、まだキャスティングが決まってない時から、小池さんの声でセリフを書いていたので、適任だと思います」と、厚い信頼を寄せている。

一方の仲野については、「あのポジションにいて、自分をカッコよく見せようとしないんですよね。いやな奴を演じるときに、“本当にこいつ憎たらしいな”というところまでやってくれる人って、今のドラマ界において貴重じゃないかなと思います。『ゆとりですがなにか』の“ゆとりモンスター”山岸とか、太賀くんが膨らませてくれたというか、太賀くんが演じなかったら、あの役はあそこまでのインパクトにはなってなかった」と振り返りながら分析。

その上で、「だから、皆さんが一緒に仕事をしたい俳優さんなんだと思います。でも、朝ドラがあって、大河ドラマの主演も決まってるから、ちょっと好感度下げといたほうがいいんじゃないかと思って、今回はすごくいやな奴の役にしました(笑)。お芝居とはいえ、絶妙にいやな奴だなと思うんですけど、それがちゃんとできるのがすごいですよね」と評価した。

●いろんな意見を怖がってたら何もできなくなる
序盤からトー横キッズがオーバードーズになったり、不法滞在の外国人がヤクザに刺されたりと、歌舞伎町の出来事を容赦なく描いている今作。これを地上波テレビのゴールデン・プライム帯で連ドラとして放送するにあたり、どのような意識で書いているのか。

「今度こそ怒られるんだろうなと思いながらやってます(笑)。いつもなるべく怒られたくないなと思って、いろんな人にチェックしてもらって“大丈夫ですよ、宮藤さん”って言われても、結局怒られるという…。でも、いろんな意見を怖がってたら何もできなくなっちゃうので、しょうがないですよね。“これは本当にあることなんだ”と言いたいだけなので、中途半端にしないということは意識してます。片方だけを“悪”みたいにはしたくないので、いいところも悪いところも両方にあるということをそのまま提示して、見た人が“そう言えばそうだな”と考えてくれたらいいなと。だから、10代の女の子たちが家出して歌舞伎町に集まってくることを“あの子たちはしょうがないね”で終わりにしないで、どうすれば良いのか。このドラマをきっかけに考えてもらえたらいいなと思いながら書いてます」

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