『細かすぎて伝わらないモノマネ』他の追随を許さない圧倒的な強みと、くすぶり続ける3つの不安要素
マイナビニュース / 2024年6月26日 11時0分
ちなみに、今春スタートの『モノマネMONSTER』は「ガチ歌部門」「多分こうだろう部門」「勝手にアンコールライブ部門」「ギャップ部門」の4部門に分けた構成で、「多分こうだろう部門」は『細かすぎて』のネタと似ていた。ネタのコンセプト自体が過剰に消費されているとしたら、今後苦しくなっていくだろう。
2つ目の不安は「放送時間が長すぎる」「ネタの数が多すぎる」という指摘。要は「もう少し絞って本当に面白いものだけを見せて欲しい」ということになる。この「長さと多さは前述したように、長所であるとともに、短所にもなりうる」というテレビ番組だからこその難しさだ。
3つ目の不安は「出演者のツッコミやフォロー不足」という指摘。事実、特番化して以降、今回の放送後まで、関根勤、木梨憲武、有田哲平、バナナマンの不在を嘆く声がネット上に書かれ続けていた。『細かすぎて』は彼らによる一流のツッコミとフォローあっての企画であり、「石橋貴明、柴田英嗣、山崎弘也の3人では足りない」とみなされているのかもしれない。
とはいえ、石橋を地上波で見られる貴重な番組とみている人も多く、『とんねるずのみなさんのおかげでした』を懐かしむような声も目立つ。さらに、同じものまね企画の『2億4千万のものまねメドレー選手権』を筆頭に、『食わず嫌い王決定戦』『モジモジくん』『全落・水落』などの復活を望む声があがっていた。そのためには、中核となる『細かすぎて』が健在であり続けなければいけないだろう。
木村隆志 きむらたかし コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者、タレントインタビュアー。雑誌やウェブに月30本のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組にも出演。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもある。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』など。 この著者の記事一覧はこちら
(木村隆志)
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