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シーメンスが後押しする製薬業のDX化、世界と戦える工場の現場の姿とは?

マイナビニュース / 2024年6月26日 12時43分

画像提供:マイナビニュース

シーメンスは6月21日、製造業においてIT技術を活用することで工場のスマート化を実現する「第4次産業革命」、いわゆる「インダストリー4.0(Industry 4.0)」の製薬製造業仕様である「ファーマ4.0(Pharma 4.0)」の現状についてのメディア向け説明会を開催。製薬工場におけるデジタルソリューションの最新動向も交える形で説明を行った。
日本の工場における製造マネジメント構造の現状

自動車や半導体業界などのディスクリート産業と比べて、製薬業界などの副産物や連産品などが生じるプロセス産業は、デジタルトランスフォーメーション(DX)化に関する情報が少なく、各プロセスの工程スピードも遅いという。

日本の製造マネジメント構造としては、コントローラー層でさまざまな会社のPLCシステムなどを管理し、内製された製造管理システムを無理やりSPI通信でPLCにつないで、熟練者による勘や調整でなんとか現場を維持してきたといったものも多く見られるという。

一方、ヨーロッパやアメリカの先端を行く工場では、内製された製造管理システムで調整する中間層を、製造実行システム「MES」や監視システム「SCADA」でデジタル管理し、コントローラー層、SCADA層、MES層、マネジメント層のデジタルスレッドを作ることで、スマート工場化を実現させる実例も登場してきたという。

そのため、ヨーロッパやアメリカのそうした最新鋭の工場と日本の従来手法の工場が同じアウトプットを実現しようとするならば、日本の工場は手間がかかり業務の煩雑さが桁違いに生じることとなるという。シーメンス 産業機械営業統括部 統括部長/医薬産業事業統括部 部長の濱池康成氏は、「日本の工場ではペーパレス化も進んでいないところもあります。例えば自動車業界では紙に転記しているだけの時間が1か月間の業務の中で56%ほどを占めており、44%しか付加価値業務に従事できていないという話を聞いたことがあります。ヨーロッパの最新鋭の工場を見学すると分かりますが、日本の工場内で働いている人と比べてデジタル化が進んでいる分、ゆったりと効率よく作業をされています」と製造現場における作業への取り組みの違いを語っていた。

これらからの製薬製造業界で重要になるキーワード

そうした中でシーメンスが強調するのが、これらからの製薬製造業界で重要になってくる4つのキーワードだ。これは、独フランクフルトにて開催された化学技術、バイオテクノロジー、環境安全などのプロセス産業に関する世界的な展示会「ACHEMA 2024」に濱池氏が参加した際にも重要だと感じた点だという。

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