1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

AIによってコンタクトセンターはどう変わるのか? 第1回 コンタクトセンターのDXでボイスボットに注目が集まっている3つの理由

マイナビニュース / 2024年7月3日 10時10分

ところがここ数年で、人件費の高騰による人手不足が深刻化しました。また地方でも、人材の確保が困難になり、コンタクトセンターは縮小や撤退を余儀なくされ、東京などの大都市圏に回帰し始めました。

そんな人手不足を補うために活用され始めたのがAIソリューションです。初期の自動応答式のチャットボットが広がった理由は、コンタクトセンターの人件費削減やDXにとってイノベーションを起こすものに見えたからですが、電話ユーザーは、ある一定残るため、企業によってはあまり「電話削減」に直結しないケースも散見されました。そこで注目されているのが、AIを使ったボイスボットです。

では、なぜボイスボットが注目され始めたのでしょうか。
ボイスボットが注目される理由(1)DX推進の潮流

2018年に経済産業省が発表した「DXレポート」では、「2025年の崖」という言葉が提示されました。DXを進めないと、国際競争力を失い、2025年以降に膨大な経済損失が発生することを「2025年の崖」と呼び、警鐘を鳴らしています。

DXにも資金が必要なため、多くの企業はコアの事業から手を付け始めました。コア事業の次に、無人化のためのデジタル施策などが進みました。コンタクトセンター関連は、当時、有効なDXソリューションが少なかったこともあり、着手の優先順位が後回しとなり、他事業と比べて若干のタイムラグが発生しました。

そんなDXの潮流を受けた国内の企業は、「高性能かつ使える」AIテクノロジーに興味を持ち始めました。

ボイスボットが注目される理由(2)CXの高まり

チャットボットが出始めた時期は、AIというより、あらかじめ設定されたスクリプトに沿って会話を進める自動応答システムが主流でした。

これはボットが提示した選択肢から回答を選択する仕組みであるため、FAQのような内容であれば問題ないものの、問い合わせ内容によってはユーザーが知りたいことを自由にカスタムして尋ねられないもどかしさを感じることが起こり得ます。

CXを低下させるにもかかわらず、すべての顧客対応にこの仕組みを使っている例をよく見かけます。DX推進国の海外事例などでは、このようなボットを顧客対応にはあまり使っていません。これは、考え方の違いがあるためだと考えられます。

冒頭で触れた通り、日本ではカスタマーサポートをコストと考えています。しかし、海外では認知から販売、使用して問い合わせまで、全体を通して顧客体験と捉えて、その体験全体をよくすることで、再販や併売につなげるという考え方をします。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください