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Excelをノーコードで自動化しよう! パワークエリの教科書 第8回 パワークエリの“大まかな流れ”を復習しよう

マイナビニュース / 2024年7月1日 11時0分

このように、オリジナルのデータ(ファイル)を維持したまま、目的に合わせて「新しいデータ表」を作りだせることもパワークエリの利点といえる。
クエリの作成

それでは、具体的な作業の流れを“おさらい”していこう。今回は、単体のExcelファイルからデータを取得して加工する場合を例に、作業手順を紹介していく。

データの取得元は、「データ」タブにある「データの取得」コマンドで指定する。ここで取得元のファイル形式を選択し、取得元ファイルの保存場所(パス)を指定する。

参考までに、データの取得元に指定した「会員名簿.xlsx」の内容を紹介しておこう。このファイルには、会員の氏名、生年月日、性別、メールアドレス、電話番号、住所といった情報が記録されている。

データの取得方法を指定すると「Power Query エディター」が起動し、取得したデータ表がプレビューとして画面に表示される。

このデータ表を目的に合わせて加工していく。ここでは、今日が誕生日の会員に「おめでとうメール」を送信する場合を例に解説を進めていこう。この作業を行うには「今日が誕生日の会員」だけをピックアップしておく必要がある。よって、以下の処理手順でデータ表を加工するように「Power Query エディター」を操作した。

(1)「電話番号」や「住所」など、不要な列を削除する
(2)「生年月日」をもとに「今年の誕生日」のデータ(列)を作成する
(3)「今日の日付」と「今年の誕生日」が一致する会員だけを抽出する

希望する形にデータ表を加工できたら、クエリに適当な名前を付けて「閉じて読み込む」のアイコンをクリックする。すると、加工済みのデータ表が「テーブル」としてExcelに出力される。

以下の図は、2024年6月26日に作業を行った例だ。この場合、「今日の日付」は2024/6/26になるため、「今年の誕生日」が2024/6/26の会員だけが抽出されることになる。その結果、「誕生日が6月26日の会員」だけをピックアップしたデータ表が出力される。

以上が、クエリを作成するときの“大まかな流れ”となる。今回の例では「今日が誕生日の会員」だけを抽出するようにデータ表を加工したが、この処理手順は用途や目的に応じて変化する。

つまり、「Power Query エディターで処理手順を自由に指定できること」が、パワークエリを使えるようになるための条件といえる。そのためには、Power Query エディターに用意されている“コマンドの使い方”を学ぶことが当初の目標になる。これについては、以降の連載で詳しく解説していく予定だ。
クエリの更新

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