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AIによってコンタクトセンターはどう変わるのか? 第2回 コンタクトセンターでボイスボット活用を成功させる3つのポイント

マイナビニュース / 2024年7月11日 10時8分

2年前の同調査では50%を下回っていたので、上昇傾向ではありますが、解決しなかったユーザーのうち、48%はオペレーターに電話が転送され対応が完了されました。また、20%がWebやメールなど別の方法で再度調べ、18%は店舗や別の窓口に連絡するなど「たらい回し」の状態が発生しています。さらに14%は諦めたと回答しており、これは、機会損失を意味するだけでなく、自社に対する悪印象を与えてしまった可能性すらあります。

一般的に言われる64%とは、技術的にはこのくらい到達できるはずという意味で、実際には解決率が20%という場合もあります。解決率がよいと言われているケースでも、60%から、よくて70%程度が多く、80%を超えるのはまれなケースと思われます。それがボイスボットの現状です。
ボイスボットでの問い合わせ対応の自動化に向けたポイント

トゥモロー・ネットの「CAT.AI」というAIサービスを使った事例では、ボイスボットのみでの解決率が平均88%、最高で96%(月間)というケースもあります。ボイスボットでの解決率を上げるには、AI自体の性能もさることながら、さらに重要なポイントがあります。
成功の秘訣(1)AIのメンテナンスを継続的に行う

AIの精度を向上させるには、導入後の継続的なメンテナンス・改善が不可欠です。結果を定期的に分析し、その結果に基づいて改善を行うPDCAサイクルを繰り返すことで、適切な回答を出す精度が上がります。

AIのチューニングは、Q&Aを追加するだけのFAQ型チャットボットと違い、手間と時間、AIの知識や技術力も必要です。
成功の秘訣(2)CX起点の会話デザイン

AIからの質問を聞いたお客様が、何と答えればいいか分からなくて止まってしまうという状況を避けなければいけません。

お客様は、「何を言ってるんだろう」「意味が分からない」「私が伝えていることが分かっていない」と思う時に不満を感じます。逆に、自分が話したことに対して意思疎通がとれていると感じたり、分かりやすい質問ができたりすると、印象がよくなります。

AIの会話で意味が分かりにくい質問表現や、同時に2つの質問を投げかけることはおすすめできません。また日本語は「結構です」など、どちらの意味にも取れる言い回しも多いので、気をつける必要もあります。それを避けようと「はい/いいえ」で答えられる質問だけにすると、「聞きたいことが聞けない」という不満につながる可能性もあります。

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