東奔西走キャッシュレス 第55回 夜市もキャッシュレス、でもちょっと日本的な台湾キャッシュレス事情
マイナビニュース / 2024年7月1日 20時40分
ちなみに、iCash2.0の運営母体は、共通ポイントのOPEN POINTと同じ。結果として、本連載の第45回で紹介したように、統一時代百貨でPontaアプリからOPEN POINTを貯めて、最後にPontaに変換することができました。
○夜市のキャッシュレスではLINE Pay終了の余波が
さて、そんな台北ですが、観光地として夜市も有名です。通りに屋台や小規模飲食店などが並んで低価格の地元料理を楽しめるというのが特徴ですが、今回訪問した寧夏夜市は、とんでもない人出で、歩くのも一苦労。「オーバーツーリズム」の一語が思い浮かびましたが、この夜市のキャッシュレスが進化していました。
今回、寧夏夜市しか訪問していないので他の夜市の状況は分かりませんが、台湾の統一QRコード「TWQR」が利用できるようでした。ただ、このあたりは日本人だと使えないのだろうと思われます。
本連載の第54回で紹介したシンガポールや第50回のタイでも登場しましたが、東南アジアでは各国で統一QRコードが盛んです。複数のQRコード決済のQRコードを1つにまとめて、それぞれの決済アプリで支払いができるというもので、日本でも細々と「JPQR」が続けられています。
多かったのが「Scan2Pay」というサービスにも対応している例です。これは、店頭のQRコードを読み込んでWebサービスにアクセスし、オンライン経由で決済を行う仕組みです。TWQRやクレジットカードでの支払いも可能です。クレジットカードは日本発行カードも対応しているので問題ありません。
Apple Payだとそのまま登録しているカードでの支払いもできるので楽ちん。Googleウォレットにも対応してほしいところですが、現時点ではAndroid端末の場合は手動でクレジットカードを指定する必要があります。
一番楽なのはクレジットカードのタッチ(次点でEasyCardのタッチ)なのですが、カードで支払いができるだけでもありがたいところ。TWQRで直接決済できるというのも将来的には期待したいところですが、現在のJPQRの海外対応で台湾はターゲットに入っていないため、当面はQRコード決済の対応は期待薄でしょう。
そうしたなか、タイでも使われているLINE Payが台湾ではさらに広く使われています。LINE Payは統一QRコードには参加していないのか、別枠でQRコードが張られていて、日本のLINE Payユーザーは利用個所を台湾に設定することで、登録したクレジットカードからの支払いができます。
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