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中村アン、“ひたすら仕事”の必死な20代経て…「ようやく結婚や将来考える時間増えた」

マイナビニュース / 2024年7月5日 8時0分

かっこいいですよね。この考えも、ごもっともというか。年を重ねたからこそ、「きっとこの子が頑張るべき、逃せないタイミングは今ここなんだな」と人の気持ちが分かる、仕事を代わったように何かを譲ってあげられるという雪乃の行動には、私もすごく共感できます。私も「逃せないタイミング」があったし、誰にでも「今、ここなんだ!」という人生の大事な瞬間はあるから。そしてそういう考えを口にできる、決して堅物な干物女ではない雪乃が素敵だなと思いました。
○いろいろなことをこらえて頑張っていた20代後半

――中村さんの「逃せないタイミング」はどんな瞬間でしたか。

かきあげヘアの“中村アン”を知ってもらわないといけない時期、芸能界のなかで居場所を作るために頑張っていた時期ですね。誰も知らない、何の武器も持ってない普通の女の子でしたから、経験を積み上げて確立させるまではすごく大変でした。その時期も楽しかったけど、いろいろなことをぐっとこらえて頑張っていた記憶があります。ちょうど27、28歳くらいの頃から、親しい友人たちが結婚して子どもを産んで、だんだん予定が合わなくなっていって。そのときの私はまだあまり結婚に興味が湧かなくて、ひたすら仕事に必死でしたね。厳しい芸能界の中で頑張って自分が選んだ仕事に誇りを持ちたかったからこそ、ここだという踏ん張るタイミングは逃しちゃダメだと思って覚悟を決めて向き合ったように思います。

――テレビというのは、自分の出演した番組ですか。

そうですね。あの頃は、毎日が試されていることの連続でした。お芝居だと台詞がありますが、バラエティだと自分から発する言葉なので、毎回OAを見ていました。

――その時期が、大変だったんですね。

がむしゃらに走ることは苦しいけど、若いからこそ、頑張れることがあるって素敵だなと楽しんでいる自分もいたと思います。

○半歩でもいいから踏み出す勇気を

――その頃から約10年、現在地にはどんな心境ですか。

雪乃のように、仕事を頑張ってきたからこそ自由に色んなことを楽しめますし、ようやく、結婚や将来のことを考える時間が増えた気もします。

――中村さんが選択と決断をするとき、大事にしていることがあれば教えてください。

後悔しないことと、ささやかな幸せに目を向けることです。今こうやって生きているだけで幸せだと思いますし、あまり欲を出しすぎず、自分で小さな幸せを見つけて、「今日も幸せだな」と感じることが大事だなと、最近は思っています。ただ、やる気や希望を失ってしまうとつまらなくなっちゃうから、そのバランスは自分次第だなと。そして後悔しないために、仕事でも恋愛でも、一歩でもいい、半歩でもいいから、「えいっ!」と踏み出す勇気を大切にしています。

■中村アン
1987年9月17日生まれ、東京都出身。ドラマ『グランメゾン東京』、『DCU~手錠を持ったダイバー~』、映画『名も無き世界のエンドロール』など多くの話題作に出演し、2022年の『DCU~手錠を持ったダイバー~』では第4回アジアコンテンツアワードの助演女優賞にノミネートされるなど、その演技力が日本国外からも評価されている。2023年は『イチケイのカラス スペシャル』、『キッチン革命』、『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』、『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』、『大奥 Season2「幕末編」』、『僕の手を売ります』と6本のドラマに出演したほか、『笑ってもいい家』で舞台初挑戦・初主演を果たす。2024年は、読売テレビ・日本テレビドラマ『約束 ~16年目の真実~』で主演を務めた。
(八木ひろか)



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