免許返納後の移動手段に? グラフィットの新たな四輪型特定小型原付とは
マイナビニュース / 2024年7月8日 7時30分
電動パーソナルモビリティの開発・販売を手がけるグラフィット(glafit)が、新たな「四輪型特定小型原動機自転車」(四輪型特定原付)のプロトモデルを公開した。7月に実証実験を開始して製品化を目指す。この乗り物、転倒を防ぐ新技術を搭載しており、免許返納後の高齢者に新たな移動手段として提案していきたいとのことだが、その実力は? 試乗してきた。
四輪型特定原付が求められる理由
グラフィットが公開したプロトモデルは、免許返納後の高齢者の新たな移動手段を想定した乗り物だ。
近年は高齢者による交通事故リスクがよく取り上げられるが、地方では自動車が日常の移動手段として生活インフラとなっているケースがほとんど。特に過疎地ともなれば、買い物をする場所が自宅から離れている場合も多く、おいそれと免許を返納できないという実情がある。
こうした現状を大きく変えうるのが、2023年7月の法改正で新設された車両区分「特定小型原動機付自転車」だ。例えば、最高速度6km/h以内という制限がある既存の「シニアカー」では、行動範囲はかなり制限されてしまう。特定小型原動機付自転車であれば最高速度20km/hでの移動が可能になる。
ただ、それであれば、すでにグラフィットが販売している特定原付「電動サイクルNFR-01Pro」のような二輪タイプでもよさそうに思えるが、同社に寄せられる高齢者やその家族からの意見では、転倒リスクの高い二輪よりも四輪を希望する声が多いという。
これらを踏まえれば、四輪型特定原付の開発は、社会課題とニーズにマッチしているといえるだろう。
転倒リスクを低減する画期的な技術とは?
しかし、実際のところ、車体サイズの規定がある中で、四輪の特定小型原付を作るのは難しいとグラフィットCEOの鳴海禎造さんは話す。
特定小型原付で規定される車幅上限600mmというのは、一般的な乗用車の1/2~1/3のサイズだ。仮に自動車の車幅が1/2になると、同じ段差高を片輪で乗り越える場合の車体の傾きは2倍、耐横転性は1/2倍となり、車両安定性は1/4倍に低下する。
つまり、「四輪=転倒しないから安全」ではなく、四輪であっても車幅が短ければ、それだけ転倒リスクは増加するのだ。
その上で、四輪型特定原付には、車道と歩道を行き来する際の段差や、スピードを出して旋回する際の遠心力への対処といったロール安定性が求められることになる。
では、短い車幅でどのように安定性を確保するのか。グラフィットが着目したのが、アイシンが開発中の「リーンステア制御」だ。
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