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窓辺の小石 第173回 変種第2号

マイナビニュース / 2024年7月5日 11時25分

画像提供:マイナビニュース

現在のWindows 11 Ver.23H2の最新版OS build 22631.3737に、搭載されているCopilot(Copilot in Windows)は、以前のものと異なっているようだ。今年3月ぐらいまでのCopilotには、Windowsの設定などを変更することが可能な「スキル」を持っていた。

しかし、現在のCopilotは、「Bluetoothをオンにしてください」と頼んでも、「Windows 11でBluetoothをオンにする方法」を回答してくる。どうも、Bing.comで動作するCopilot(以前Bing AIと呼ばれていたもの。ここではBing Copilotと表記する)に切り替わってしまったようだ。見た目は、同じCopilotだが、中身の異なる「変種」である。

Windows Insider ProgramのDevチャンネルで配布されているプレビュー版、Build 26120.961では、Windows 11に付属のCopilotは、アプリとしてタスクバーにピン留めされており、もはや、タスクバー右側(タスクトレー)の端にはCopilotアイコンがない(写真01)。しかも、このCopilotアイコンで起動されるアプリケーションは、PWA(Progressive Web Application)になっていて、背後にクラウド側のサービスがある。こちらも、Bing Copilotをアプリケーション化したものではないかと考えられる。

実際、今年3月のMicrosoftのブログ記事「Windows 11 向けの Microsoft Copilot の改良点」では、Copilot in Windowsのスキルについて語られていた。このBlogには、「Toggle battery Saver」と入力すると、Copilotが実行するかどうかを確認している画面写真がある(写真02)。しかし、現在、同じ文章をCopilotに入力しても、Battery Saverを有効にする手順を示すことしかできない。

おそらく、設定を変更する機能に関しては、今後は、Copilot+ PCのローカル推論を使うPhi-Silicaで、対応することになるからだと考えられる。Phi-Silicaは、SLM(小規模言語モデル)と呼ばれる。簡単にいえば、「ミニChatGPT」である。

SLMとは、ChatGPTのようなLLM(Large Language Model)との対比となる言葉。ChatGPT 4のパラメーター数は100兆個と言われている。それぞれが32 bit 単精度浮動小数点だとしたら400テラバイトになる。さすがに、普通のPCでは、これは大きすぎる。そのため、パラメーター数を減らし、パラメーターを8 bitや4 bitで表現し直しPCのメモリに入るような小さな言語モデルを作る必要がある。

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