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スズキの新車「フロンクス」はホンダ「WR-V」と真っ向勝負? 試乗で確認

マイナビニュース / 2024年7月25日 11時3分

後席の肩周りと足元は余裕の広さ。ルーフがなだらかに下がっているけれども、大男でない限り頭上空間に問題はなさそうだ。170cmの筆者は全く気にならなかった。左右の太いCピラー内に小窓があって、閉塞感がないのがいい。シートを倒せばフラットなラゲッジが出現する。

ちょっとスポーティーな1.5Lマイルドハイブリッドの走り

フロンクスの日本仕様は1.5Lの自然吸気K15C型直列4気筒DOHC16バルブエンジンを積むマイルドハイブリッド車(MHEV)だ。性能はエンジンが最高出力74kw(101PS)/6,000rpm、最大トルク135Nm/4,400rpm、モーターが2.3kW(3.1PS)/60Nm。6速AT(要するにオートマ車)で1,070kg(2WD)のボディを走らせる。WR-Vには設定がない4WDモデルを選べるところは、フロンクスの大きなアドヴァンテージになるはずだ。

まずは2WDモデルを走らせてみると、1トンをわずかにオーバーする車重に100PS前後のパワー感がぴたりとマッチしていて意外にスポーティー。変更できるドライブモードは「スポーツ」だけなのだが、アップダウンと大小のコーナーを組み合わせた試乗コース内でそれを選び、操作がしやすい形状のパドルで車速をコントロールしていくと、ちょっとしたスポーツカー感覚まで味わえる。重心が低く、ワイドなトレッド、専用チューニングの前マクファーソンストラット、後トーションビームサスペンションなどのバランスがしっかりと取れている印象だが、決してガチガチに締め上げているわけではなく、コース内にある段差や橋の継ぎ目などはしれっと通過していく。乗員へのショックを最低限に抑えているのがわかる。

静粛性に関しては、ダッシュパネルやリアドアガラスの板厚、フェンダー内のポリウレタン製隔壁、ボディ骨格内の遮音壁などで対応していて、高周波の「ザーッ」というロードノイズを車内に伝えてこない。エンジン音に関しては、高回転域ではそれなりに聞こえるが、これはインドのユーザーがその「音」の質とレベルに結構こだわっていることに起因するという(WR-Vの時も同じ話を聞いた)。

もう1台の4WDモデルは、プロペラシャフトがつながったリアの駆動系からわずかに音が聞こえてくるけれども、それはあくまで2WDに比べたらというレベル。走行モードは「スポーツ」だけでなく、滑る下り坂で一定の車速を保つ「ヒルディセント」や荒地でスリップを最小限に抑える「グリップコントロール」、雪道での「スノーモード」を備えていて、降雪地やハードな走行シーンで使用するユーザーにきっちりとアピールできている。

2台の出来はなかなかいい。あとは価格だけだ。インド生産、日本販売モデルのブームが到来するのだろうか。

原アキラ はらあきら 1983年、某通信社写真部に入社。カメラマン、デスクを経験後、デジタル部門で自動車を担当。週1本、年間50本の試乗記を約5年間執筆。現在フリーで各メディアに記事を発表中。試乗会、発表会に関わらず、自ら写真を撮影することを信条とする。 この著者の記事一覧はこちら
(原アキラ)



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