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モノのデザイン 第187回 シャープが満を持して参入のサーキュレーター、フクロウの翼もヒントに機能美を追求(前編)

マイナビニュース / 2024年7月23日 15時39分

画像提供:マイナビニュース

シャープが今春発売した「プラズマクラスターサーキュレーター PK-18S01」。同社初のサーキュレーターとして、性能面だけでなく、インテリア性の高さでも人気を集めている。本製品の商品コンセプトや開発秘話を担当者に語ってもらった。

本製品のデザイン上のコンセプトを定めるにあたり、サーキュレーターの設置状況や利用状況の調査が行われたという。商品企画担当の同社 プラズマクラスター・ヘルスケア事業部 国内PCI商品企画部 参事の馬場木綿子氏は次のように説明する。

「まずは市場調査として、SNSや通販サイトのレビューなどをチェックした結果、サーキュレーターがさまざまな目的で使われていることがわかりました。そして、設置方法も床置きだけでなく棚の上であったり、いくつかのパターンがあることがわかりました。そこで、サーキュレーターを真上から下向き50度まで送風できるようにして、それをデザインに反映しようと考えました」

設置場所についても、リビングであったり、寝室、小部屋であったりいろいろなところで使われている。そこで重視したのはインテリアの親和性。同社デザインスタジオ デザイナーの岡勇樹氏は「インテリアへの親和性を意識して外観の仕上げはファブリック調を採用し、製品の全体的な造形は外観の仕上げと相性の良い丸みを帯びたやわらかな形でデザインしました。樹脂素材だけど、高品位、完成度の高いものを目指しました」と説明した。

本製品のサーキュレーターとしての機能面でのこだわりの1つとして低騒音性が挙げられる。最大風量の時の運転音は49dB、寝室(約8畳)に適した風量4の運転時では34dBにまで抑えられている。

シャープでは、これまで"ネイチャーテクノロジー"と呼ぶ、自然界の動植物の形態をヒントに製品に活かした技術を数々採用してきたが、今回注目されたのは"フクロウ"だという。

「弊社ではドライヤーやリビングファンの羽根の設計に、アマツバメやアサギマダラ(蝶)など生物の形態からヒントを得た“ネイチャーテクノロジー”を応用しています。今回、実は当初は別の技術で羽根の設計を進めていたのですが、サイズ感などでベストな解ではなく、風量と運転音の両立で行き詰ってしまいました。そこで風量を向上させながら静音性と両立させる方法をネイチャーテクノロジーの部門に相談したところ、候補に挙がったのがフクロウでした。夜行性のフクロウは夜間に地上の獲物に気づかれずに捕獲するために、大きな翼でゆっくりはばたきながら音を抑えて飛翔するという特徴があります」と馬場氏。

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