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モノのデザイン 第189回 SWITCHBOTのロボット掃除機「K10+」がファッション敏感層から注目されたワケ(前編)

マイナビニュース / 2024年7月24日 16時8分

北島氏によると、ロボット掃除機の小型化を図るにあたって、特に検討を要したのは、"ブラシ"と"タイヤ"。いずれもロボット掃除機の本質性能に関わる重要な部品でもある。開発時における苦労や工夫したエピソードとして次のように語った。

「例えばサイドブラシは短くなると届きにくくなったりとか、メインブラシも小さくなると、巻き取りとか吸い込みができなくなるので、小さくすべきところと小さくすべきではないところを精査したり、どこまで小さくすべきなのかを1つ1つ検討する必要がありました。その結果、本体サイズは小さくなるけれども、サイドブラシとメインブラシの大きさは保たなければならないことを確認し、サイドブラシはS1+と同じような長いブラシを採用しているのですが、形状を変えて、一般的な3本のブラシに加えて、小さなブラシを組み合わせることでゴミを掻き取りやすくしました」

"タイヤの配置"も苦戦した部分だという。「標準のロボット掃除機と同じ配置というわけにはいきませんでした。タイヤの配置を変えると、段差を乗り越える時だったり、運行する時のバランスと安定性を計算しなければならず、本当にゼロからの試行錯誤でした」

一方、小型化を試みるにあたり、「性能的な部分で省略した点はない」と北島氏。

「今までのロボット掃除機が必要としている性能面では何も省略していないこともユーザーから評価いただいているポイントだと思います。物理的な部分で言うと、例えばダストボックスが小さくなっていたりとか、水タンクを装備できないために水拭きを実現できないことから、フローリングワイパーのシートを使った乾拭き機能を搭載するという代替案を用意しました」

小型で小回りの利くK10+は、対象物の際までリーチできることから、ゴミを集める能力そのものは高いのが強みだ。しかし、「標準モデルに比べてダストボックスが小さくなってしまうというジレンマがあります。そこで、S1/S1+の場合は、ゴミ自動収集ステーション付きのタイプとないタイプを2種類用意して消費者が選べるようにしているのですが、ゴミをたくさん集められるのにボックスが小さいK10+では標準でゴミ収集ステーションが付属する1タイプだけにしようとなりました。一部の機能の解決策を別の形で用意しているのがK10+という製品です」

日本の消費者のニーズに応えるかたちで市場投入した、SWITCHBOTのロボット掃除機「K10+」。清掃能力を落とすことなく、本体サイズの小型化を図ろうとするその意欲と工夫に驚かされた。次回、後編では本体以外の開発裏話や、コラボモデルにおけるこだわりについて語ってもらう。

(後編に続く)
(神野恵美)



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