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「パワーカップルは2.5%のみ」「6割はパート」共働きの実態を検証してみた

マイナビニュース / 2024年7月12日 10時36分

同じ共働きでも、妻の働き方によって、世帯年収に大きな差が生じます。世帯年収を増やすための方法を確認しましょう。
*育休・時短など制度をフル活用する

前出の試算によると、継続就労型であれば妻の生涯収入は2憶5,500万円になります。退職して再就職した場合と比べて1億円以上多くなります。とはいえ、出産や育児で仕事を休まなければならない状況はやってくるでしょう。

国は育児休暇や時短勤務など、仕事と家庭を両立させるための支援制度を拡充しています。これらの制度を活用して仕事を継続すれば、世帯収入は安定します。妻が仕事を辞めて育児に専念し、夫が一馬力で働くよりも、夫婦で制度を活用しながら二馬力のまま子育て期を乗り切った方が、世帯の生涯収入が多くなることは、前出の試算で示したとおりです。

昨今は国や企業が男性の育児休暇の取得率アップに積極的になっているため、夫が仕事をセーブして、妻を支えることも珍しくなくなっていくでしょう。妻のキャリアを途切れさせないことが、世帯年収を上げるための最善の方法であり、パワーカップルへの道筋を作ることにもなります。
*「年収の壁」を超えることに躊躇しない

誰もが継続就労ができるわけではなく、また、望んで退職し、育児に専念する人もいるでしょう。仕事の価値観や生き方は人それぞれです。現状、子どもが小さいときは家庭に集中し、手がかからなくなった頃にパートで働きだすパターンは非常に多いと思います。

お金より時間がほしいという理由でパートを選んでいる人はそのままでも問題ありませんが、「やりがいのある仕事をしたい」「もっと稼ぎたい」と思っているのに、「年収の壁」を理由に働き控えをしている人は、前出の「2.再就職型」と「3.パート再就職型」を振り返ってみましょう。

2. 再就職型・・・出産に伴い退職、育児期間を経て子が 10 歳の時、再就職した場合(年収300万円)
生涯収入(妻): 約1億2,700万円

3. パート再就職型・・・出産に伴い退職、育児期間を経て子が 10 歳の時、パートで再就職した場合(年収100万円)
生涯収入(妻): 約8,500万円

年金は社会保険に加入することで約950万4,000円多く受け取ることができます。

同じように退職して、育児期間を経て復帰した場合でも、年収の壁を意識せずに年収300万円の収入を維持できれば、扶養内で働いた場合に比べて生涯収入が4,200万円多くなります。家1軒買えるほどの金額です。

目先の利益は大きく見えるので、それに囚われがちですが、そうすると生涯をかけて得られるもっと大きな利益を逃してしまう危険があります。制度は上手に活用し、一方で制度に振り回されない視点を持つことも大事です。

石倉博子 いしくらひろこ ファイナンシャルプランナー(1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP認定者)。“お金について無知であることはリスクとなる”という私自身の経験と信念から、子育て期間中にFP資格を取得。実生活における“お金の教養”の重要性を感じ、生活者目線で、分かりやすく伝えることを目的として記事を執筆中。ブログ「ファイナンシャルプランナーみかりこのお金の勉強をするブログ」も運営中! この著者の記事一覧はこちら
(石倉博子)



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