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カレー沢薫の時流漂流 第308回 もはやX民すらドン引きする日本の選挙、せめてトイレと窓は磨いておこう

マイナビニュース / 2024年7月15日 18時30分

画像提供:マイナビニュース

今この原稿を書いているのが7月5日であり、2日後には七夕がやってくるのだが、その日は東京都知事選の投票日でもある。

つまり今年の織姫と彦星は「気分的に何か嫌」という理由で、前倒しで6月30日あたりに会っている可能性がある。

だとしたらすでに願い事をしても遅いが、奴らもすでに惰性になっており、むしろ7月14日に後ろ倒し説の方が濃厚なので、諦めるにはまだ早い。

私は都民ではなく、都知事選には直接関われないので知事選に関する情報を積極的に取り入れようとしていたわけではない。

ちなみに一応メノレカリで、投票券が売られていないか調べてみたがなかった、少し前まで折り鶴状にされた現金が売買されていたスラム街にしては治安がいい。

だが調べなくてもXをやっていれば自ずと都知事選情報は入って来る。

○選挙ポスター掲示板とネット掲示板、便所の落書きはどっちだ

「Xで話題」というのは「昨日の飲み会お前の悪口で盛り上がった」と言っているのと同じであり、基本的にXは子猫を拾った人間以外に厳しいので、都知事選に関しても悪い話以外見かけなかったが、今回は特に「日本の選挙もここまで落ちたか」という嘆きが多く見られた気がする。

自分のことをB1Fぐらいの住人だと思っている海底2000000マイル住みの集まりであるX堕ちどもに言われたくないとは思うが、今回そんなX民でも鼓膜が破裂するほどの低みに達する事例も起こっている。

さすがに投票券は売買されていなかったといったが、その代わり今回は「選挙ポスター枠」が、(寄付という名目で実質的に)売られてしまったのである。

「NHKから国民を守る党」が一口2万5千円で候補者に割り当てられた掲示板の枠を譲ると表明し、約1050か所分が売却され、大量の同一デザインのポスターや、有料サイトに誘導するQRコードや、風俗店の宣伝など、選挙に関係ないポスターが多数貼られる事態となったそうだ。

さらに「表現の自由」として、ほぼ裸の女性のポスターを貼る男性候補者も現れたらしい。

これらの行為は、選挙に無関係のポスターを貼ってはいけないという規定が公選法上にないため、一概に違法とは言い切れないそうだ。しかしあまりにも非常識な行いに批難が殺到し、都民の都知事選に対する深刻なモチベ低下を招いたようだ。

法の抜け穴を巧みに突いた表現の自由などと言いながら、迷惑防止条例という別の法に怒られたら諾々と裸ポスターは剥がす点がダサすぎると、やることの中途半端さを批判する声もあった。

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