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TSMC、Intel、SK hynixが語る半導体産業/技術の将来展望 - ITF World 2024 第1回 メモリの技術革新の重要性を語ったSK hynix

マイナビニュース / 2024年7月17日 6時50分

一方のNAND型フラッシュメモリは、DRAMに先行して2Dから3Dへと進化し、さらには4D(4次元)化も進んでいるとする。ここで言う4D NANDとは、SK hynix独自の呼称で、周辺(ペリフェラル)回路の直上にセルアレイを積層することでシリコンダイ面積を削減したNAND構造を指す。この技術を同社は「PUC(Periphery Under Cell、メモリセルアレイの下の周辺回路)」と呼び、周辺回路とセルアレイの積層によって「次元(Dimension)」が1つ増えたと見なし、3D NANDではなく4D NANDと呼称している。

4D NANDは、まもなく300層を超える見込みだが、さらなる高層化に向けた研究開発が進められている。

DRAMやNANDに代わる新たなメモリの方向性

DRAMやNANDに替わる新たなメモリの実用化に向けた研究も同社は推進しているとする。SCM(ストレージクラスメモリ)としてSOM(Selector Only Memory)、自己選択メモリ(SSM:Self-Selecting Memory)あるいは単一カルコゲナイドクロスポイントメモリ(SXM:Single-chalcogenide Xpoint Memory)などと呼ばれる不揮発性メモリ技術やSTT-MRAM(Spin Transfer Torque-Magnetroresistive Random Access Memory)などの開発が進められているほか、将来のポスト・フォンノイマン型コンピューティングに向けたAciM(analog-compute-in-memory)の研究も進めているという。

なお、Jin氏は、メモリ業界を発展させるためには、技術、知財、製造装置、投資などすべての面で、業界を挙げた協業が必要であることを強調した。SK hynixでもすでにTSMCと次世代のHBM向けチップの製造や高度なチップパッケージング技術の開発・製造で協業すると発表しているとするほか、SKグループのChoi会長が先頭に立ってGAFAMなどとも協業に向けた交渉を行っているとしている。

また、同社では、超微細化や高集積化の壁を乗り越えて半導体技術を今後も発展させていくためにも他企業と幅広く研究協業する必要があるともしており、オープン・リサーチ・プラットフォームを構築してともに新技術開発や新ビジネス分野開拓しており、imecにもコアプログラムメンバーとして参画し、さらなる次世代半導体の実現に向けた研究協業を進めているという。
(服部毅)



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