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冷蔵も冷凍も! デザイナーのこだわりが詰め込まれたアクアの“家具冷蔵庫”「LOOC」

マイナビニュース / 2024年7月19日 6時40分

○LOOCを生み出した「デザイナー」という仕事

今までにないこだわりが詰まったLOOCですが、LOOCは一人の若手デザイナーの着想から生まれています。その生みの親ともいえるのが、アクアをはじめとしたグループ会社の研究開発を行うハイアール アジア R&Dのイノベーションデザインセンターに所属するデザイナーの渡邉悠太氏です。

渡邉氏はもともと一人暮らしの中で、「一人暮らしの狭い部屋に冷蔵庫を置くと圧迫感がある」「狭い生活空間のため冷蔵庫の音がうるさい」「ドアが片方しかないため、生活動線のジャマになる」といった、冷蔵庫の課題を感じていたそうです。

そこで、社内で一般的な一人暮らし用冷蔵庫の企画を募集していたところに、「家具として置ける冷蔵庫」のコンセプト案を提案。これが上層部の目に留まり、プロジェクトがスタートしました。とはいえ、これまでにない製品だけに次々と課題が。特に大きかったのは、コンパクトさを維持しながら冷凍と冷蔵を実現し、さらに実用的な庫内サイズを確保することに苦労したといいます。

デザインに関しても、製品版の形になるまでは数え切れない試行錯誤がありました。たとえば、開発途中には「引き出し」を配置する案があったものの、庫内容量を確保するために断念。一方で「冷蔵庫なのだからシルバーの扉のほうが良いのではないか?」といった社内の声には、「家具冷蔵庫」というコンセプトから外れると感じて木目調を通したとのこと。

渡邉氏は「LOOCはそもそものコンセプトがはっきりしていたので、デザイナーとして譲れない部分もはっきりしていた」といいます。多くの問題をクリアしてLOOCが発表されるまでには、4年もの時間がかかりました。

最後に「プロダクトデザイナーとして心掛けていることはあるか?」という質問に対して渡邉氏は、「デザインの勉強だけではなく、とにかくインプットを多くすること」と話してくれました。

LOOCの77,000円前後という価格は、できるだけ手が届きやすい価格帯を目指しています。「多くの家庭で手が届きやすい価格はどれくらいか、その価格に収めるためには製品にどのような素材を使い、構造をどうするのか。プロダクトデザイナーは『製品の見た目』だけでなく、多くのことを考える必要があります」(渡邉氏)。

一見するとデザイナーとして関係ないような知識でも、製品として作り上げていく過程や最終形に生きてくることは多いそうです。「製品を作り出す」には多くの困難もありますが、そのぶん製品化が実現したときの喜びも大きいはず。これからプロダクトデザイナーを目指す人も、参考にしてみてはいかがでしょうか?

倉本春 くらもとはる 生活家電や美容家電、IoTガジェットなど、生活を便利にする製品が大好きな家電ライター。家電などを活用して、いかに生活の質をあげつつ、家事の手間をなくすかを研究するのが現在最大のテーマ。 この著者の記事一覧はこちら
(倉本春)



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