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空海の寺の“1200年の至宝”が東博に大集結! 特別展「神護寺―空海と真言密教のはじまり」がスゴかった

マイナビニュース / 2024年7月19日 14時0分

画像提供:マイナビニュース

東京国立博物館で、特別展「神護寺―空海と真言密教のはじまり」が始まりました。神護寺創建1200年、そして空海生誕1250年にあたる記念の年に、日本彫刻史上の最高傑作とされ寺外初公開となるご本尊の国宝「薬師如来立像」や、4メートル四方の国宝「両界曼荼羅」、さらに空海直筆の書や最澄直筆の手紙など、神護寺に受け継がれてきた貴重な寺宝が多数おでまし。空海が生きた時代の息吹、そして長い歴史を持つ神護寺のスゴさを体感できる、質・量ともに圧巻の展覧会となっています。

○神護寺は、空海が活動の拠点とした真言密教の出発点

京都市の西北、高雄に所在する神護寺は、和気清麻呂(わけのきよまろ)が建立した高雄山寺(たかおさんじ)を起源とし、古くから紅葉の名所としても知られています。弘法大師・空海は804年、最新の密教を求めて中国・唐に渡り、青龍寺の僧、恵果から、金剛界・胎蔵界両部の体系的な密教を授けられ、帰国に両部を合せて打ち立てたのが、いわゆる「真言密教」です。

812年に空海は、初の両部灌頂(師が弟子の頂に水を灌ぐ儀式)を高雄山寺で行い、最澄が弟子とともに受けたと伝えられています。そして824年、高雄山寺と同じく清麻呂が建立した神願寺というふたつの寺院がひとつになり、正式に“密教寺院”として誕生したのが神護国祚真言寺(じんごこくそしんごんじ)、神護寺です。神護寺は、唐から帰国した空海が活動の拠点とした、真言密教の出発点なのです。

○みどころ① 国宝「両界曼荼羅(高雄曼荼羅)」がスゴい!

同展のみどころのひとつ、日本で現存する最古の曼荼羅である国宝「両界曼荼羅(高雄曼荼羅)(りょうかいまんだら、たかおまんだら)」について、同館担当学芸員の古川攝一さんは、「4メートル四方というのが、いかに大きいか。つまり、この大きさがかけられるお寺でしか作れないということです」と、そのスゴさを力説。

さらにスゴいのは、これが空海自身がプロデュースした曼荼羅だということ。唐に渡った空海が帰国後に拠点とした前身寺院の高雄山寺は、まさに“空海デビュー”の場所。そうした“空海の息吹”が感じられる寺宝が現代に受け継がれてきていることが、神護寺のスゴさだと強調します。

空海の入定後、神護寺は火災などで荒廃していましたが、後白河法皇や源頼朝といったパトロンを得た文覚が、尽力して復興。その弟子たちによって伽藍装備が進められ、法皇や頼朝から寄進された荘園が経済的な基盤となり、神護寺はさらに発展していきました。
○みどころ② ご本尊の国宝「薬師如来立像」が初のお出まし!

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