1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

三菱電機が挑むゲーミフィケーションによる生産現場のモチベーション向上

マイナビニュース / 2024年7月19日 13時48分

画像提供:マイナビニュース

製造業×ゲームで目指す「人にやさしいFUNな工場」

三菱電機は、製造業とゲームを掛け合わせ、自身のアバターを成長させることで各々のスキルを可視化し、工場で働く作業者のモチベーションを向上させるシステム「Fun Factory(FFA、ファンファクトリー)」を開発している。アバターで工場作業者のモチベーション向上とはどういう取り組みなのか、実際にこのプロジェクトのシステム開発に関わっている同社 名古屋製作所 オープンイノベーション推進部の岡根正裕氏にお話を伺った。

これまで工場の現場では作業者の作業の進捗やスキル情報を計測するシステムはあるものの、露骨に数値ででるため生々しく、作業者本人に明確に伝えられることはなかったという。そのため、作業者からすると周りと比べて自分の生産性や達成度がどのくらいなのか分からず、客観的にみたスキルの現状を知ることができない状況だったとのこと。

自分の位置が見えにくいことから作業者のモチベーションが下がってしまう課題があったとのことで、三菱電機のオープンイノベーション推進部では、「人にやさしいFUNな工場」の実現を目指し、作業者がどうすればモチベーションを高く保ち楽しく作業が継続できるか思案を重ねて行ったという。

そうした中、ものづくり業界に予想される変化として、人の流動性が高く、省人化ニーズが加速するのではないかという将来像と掛け合わせながらアイデアを創出していく過程において、同社が目指すところでもある「FUN」、つまり「楽しく作業ができる」ということと、「スキルの可視化」が重要なポイントだという考えに至ったという。こうした考えを、愛知県に拠点を構える企業と全国のスタートアップとのオープンイノベーションプログラムである「AICHI MATCHING」にて披露。この三菱電機の目指すところに共感したスタートアップのトランスミットと共同でFFAの開発をスタートさせたという。

「Fun Factory」の仕組みと今後の展望

FFAは、主に組立作業が行われる現場で利用されることを想定しており、三菱電機の工場自動化(FA)とITの統合ソリューション「e-F@ctory(イーファクトリー)」により、1つの製品を作るのに必要な作業サイクルタイムを自動的に取得後、FFAのシステムに情報を共有する形で作業者にフィードバックがなされる。その際、それぞれの生産性に応じてアバターがレベルアップしていき、武器やコスチュームなどのアイテムを獲得できる仕組みを用意。アバターはスマートフォン(スマホ)上でも見ることができ、獲得したアイテムは自由にドレスアップなどに使うことができるなど、作業者の成長の見える化と報酬付与により、モチベーションの向上を図る仕掛けが組み込まれている。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください