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「Zen 5」Deep Diveレポート #2 - Ryzen AI 300の正体とRDNA 3.5&XDNA 2

マイナビニュース / 2024年7月19日 16時25分

画像提供:マイナビニュース

こちらではDiscreteのRyzen 9000シリーズ(と、ちょっとだけGen 5 EPYC)の説明を行ったので、もう一つの製品であるRyzen AI 300シリーズの方をご紹介したいと思う。といっても、まだStrix Pointの完全な内部構造の説明は無く(Photo01)、部分的な要素に関する説明と簡単なベンチマーク結果のみである(Photo02~04)。こちらの完全版は、評価キットにあわせて公開されるのではないかと思う。その一方で、RDNA 3.5の簡単な説明、それとXDNA 2の説明は行われたので、こちらをご紹介したいと思う。

Zen 5+Zen 5C

Ryzen AI 300シリーズは、Hawk Point同様にZen 5とZen 5cのHybrid構成である。これに関してはAMDに確認し、

The Ryzen AI 370 has 4 Zen 5 cores and 8 Zen 5c
The Ryzen AI 365 has 4 Zen 5 cores and 6 Zen 5c

という返答を貰っているので間違いない。Photo00は以前AMDが示したRyzen AI 300の内部構造だが、よく見るとZen 5cのエリアとZen 5のエリアではCPU Coreの映像が異なっているのが判る。またShared L3に関しても、Zen 5の方は4coreにも拘わらずZen 5c×8coreの2倍になっている。

恐らくであるが、Zen 5cはZen 4cと同様に論理設計そのものはZen 5と同じで

L3のサイズを1/4に減らしている
物理設計を、省電力/省エリアサイズ向けに振っている

という形でZen 5コアと違いを出しているものと考えられる。これにより、動作周波数が低いところではZen 5コアよりも省電力に動作する一方、動作周波数の上限は当然低いものになると考えられる。この辺の細かいプロファイルまでは今回説明されていない(今年のHotChipsあたりで何か出てくるといいのだが)。
RDNA 3.5

こちらの記事でも触れた様に、Ryzen AI 300に搭載されるRDNA 3.5ベースのGPUは、RDNA 3をよりIGPUに最適化した構成という話であった。その具体的な項目がこちら(Photo05)である。Texture SampleとInterpolation/Comparisonの性能を倍増というのは、要するにCU数が少ない時にはこれがボトルネックになりやすいので、それを補ったという意味だろうか? 一方でMemory Managementの管理は判りやすく、LPDDR5へのアクセスの最適化というのは、多分アクセス単位を16bitにしたというあたりではないかと思う。加えてメモリアクセスの方法を効率化すると共に、圧縮メカニズムの改良で、より少ないメモリ帯域で利用できる(=同じメモリ帯域なら、より性能を上げられる)様になったという事かと思われる。結果として同じ15W枠の中で、従来比で19~32%の性能向上が実現した、としている(Photo06)。

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